今まで恋を知らなかった人が、無自覚に恋に落ちるとどうなるでしょうか?その答えは、今巻にあります。
年だけは立派な大人の関根ですが、恋愛はまるで中学生男子です。
自分の気持ちがよくわからないままに、目が合ったらドキドキし、デートのために服を一式そろえ、なかなかアドレス交換出来ないことに悩む関根の思いは、実を結ぶのでしょうか?
「関根くんの恋」3巻のあらすじ
サラが入院したと勘違いした関根でしたが、入院したのはサラの祖父でした。サラが無事なことに安堵した関根の目に涙が浮かびます。そして、サラと目が合ったらドキドキして震えてしまう関根。未だに自分の思いには無自覚です。
二人で紺野のクリスマスパーティーに行ったものの、関根がドリンクを取りに行っている間に堂島がサラに飲み物を持ってきてしまい、関根は動揺します。なんとかドリンクを渡しましたが、堂島が知るサラの情報に動揺させられっぱなしです。そんな折、サラが持っていたサーカスのチケットに、とっさに関根はそのサーカスに行きたかったと嘘をついてしまいます。
デートの約束を取り付けた関根は、着る物がないことに悩んだり、待ち合わせ場所に走って来たり、おろしたての靴を履いて靴擦れの心配をしたりと、まるで少年のような狼狽ぶりをみせます。あげくのはてに、鏡に映った自分達を見たサラに「私たちいくらなんでも似合わなさすぎ」と悪意無く言われてショックを受けます。
サラはサラで、関根のエスコートがあまりにも完璧な上にスキンシップが絶妙だったので、女慣れしてるだろうと思い込んでいたのです。
関根の外見と内心があまりにちぐはぐなために起こった二人のすれ違いは、どのような結末を迎えるのでしょう。無駄に経験は積んだものの、心は中学生男子並の関根に、春は訪れるのでしょうか?
「関根くんの恋」3巻のネタバレ
ネタバレです。サーカスの後、関根とサラは飲みに行くことになりましたが、成り行きで堂島がついてきてしまい、関根は二人の親密ぶりにうちのめされます。
そして、サラを介して何かと関根と話す機会が多くなった堂島は、関根を観察し続けます。ライバル心が消えたわけではありませんが、関根がからかいがいのある人間だということに気づいてしまったのです。
また、関根は堂島とサラの距離と、サラのアドレスを聞けていないことにずっと悶々としていました。手芸屋や祖父の病院に通い詰めタイミングをうかがいますが、他の人間がいたりして、どうにもうまくいきません。
聞けないまま季節は変わっていき、関根は手芸屋の常連になっていました。なんとかきっかけをつかもうとするも、今日も邪魔が入ります。
しかし、サラからのナイターの誘いに、ようやく連絡先を手に入れた関根は、自分の携帯の中のサラのアドレスを見て頬を染めます。浮かれる関根でしたが、ナイターには堂島を含め、数人の同行者の姿が。イライラが止らない関根は、ナイター帰りの飲み会を早々に帰ってしまいます。
携帯を忘れた関根を追いかけるサラ。追ってきたサラに驚いて、関根は足早に立ち去ろうとしますが、鞄をつかまれて動揺し、振り払った拍子にサラを突き飛ばしてしまいます。
擦り傷を洗うサラに謝罪をしながら、自己嫌悪とその他大勢という自分の立場への苛立ちで、関根は思わずサラに本音をぶつけてしまいます。
「ずっと全然」「大丈夫じゃないんだ」「……あんたのせいで」
絞り出した関根の言葉は、サラに届くのでしょうか?
「関根くんの恋」3巻の感想
ギャップ萌え、という言葉がありますが、いかにも女性の扱いに慣れていてスマートな男性が、実は小学生男子並に自分の気持ちに疎くて、アドレス交換もなかなかできなくて悩むなんて、それは反則レベルのギャップではないでしょうか。
サラの作ったおにぎりを「にぎり飯ってこんなにうまい物だったっけ」と頬張る関根。サラに花を渡すだけで動悸がとまらなくなる関根。サラが堂島と親しい所を見て、イライラが止らなくなる関根。
この漫画の大きな魅力のひとつは、非の打ち所の無い男のびっくりするくらいのポンコツ恋愛にあると思います。恋に落ちた残念男子の無自覚恋愛行動の数々を、その目でご覧になって、残念男子の魅力を堪能してみるのはいかがでしょう。
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