10年以上かかって自分の恋を自覚した関根。自覚すると同時に、彼の目から涙が溢れていきます。
そして、長い片想いに終止符をうった関根に、新たな恋の兆しが――?
「関根くんの恋」2巻のあらすじ
関根は、数音への思いを指摘され、昔の事を思い出していました。溢れる涙と、サラの言葉が関根を悩ませます。熱を出した関根は、会社を3日も休み、精神も安定しません。
思いあまった関根は、サラのいる手芸屋に向かいます。
サラに自分の気持ちはそうなんだろうか、どうしたらいいんだろうかと真剣に聞く関根。あきれたサラは、過去の男女交際について質問しますが、付き合いたいと言われれば付き合うし、別れたいと言われれば別れるという受け身極まりない返事に、自分の事を大事にしろと泣き出します。
そんな中、数音の夫である関根の友だちの紺野から、数音が妊娠したという連絡が入ります。紺野にお祝いを言いながらも、関根は頭の中のことを全部消したいと思っています。
「そうやって避けて通ろうとしたツケが今になって回ってきてるんじゃないの?」というサラの指摘は的確です。
結局サラのアドバイスを受けて関根は子供の靴下を大量に編み、編みぐるみまで作ってしまいます。サラに感動されて、また関根の目から涙がこぼれ、関根は編みぐるみをサラに押しつけて、逃げるように手芸屋を後にします。自分の涙を、故障しているとしか関根は思えません。
紺野に誘われた飲み会で、関根は妙に挑戦的な男、堂島に会います。しかし、関根は一瞬ムッとしたきり、思うのは編みぐるみを感動してくれたサラのことばかり。自分の気持ちがわからず、関根は困惑します。
そんな折、関根はサラと堂島が手芸屋で仲良く話しているのをみかけ、手芸屋に入れずに帰ってきてしまいます。
ベッドの上で関根は、サラに渡そうと思っていた大量の編みぐるみを無表情にほどいていきます。関根は、自分の感情に気がつくことが出来るのでしょうか?
「関根くんの恋」2巻のネタバレ
ネタバレです。一見スマートな堂島は、田舎育ちでモテるために一心に努力をしてきたようなタイプです。
彼は一目見た時からモテそうな関根が気に入らず、さらに関根が都会育ちでガツガツせずにモテるという話を聞いて、一方的な恨みから関根をズタボロにしてやりたいと、関根と仲が良いと噂のサラにちょっかいをかけることにしました。
堂島の揺さぶりで、関根はサラと親しげな堂島に内心激しく動揺しますが、外見にあまり出ないため堂島にはサバサバしていると思われます。
そして、意気消沈している関根の元に紺野からのクリスマスパーティーの招待状が届きました。サラにも招待状を送ったという紺野に、関根は困惑しますが、赤ん坊の靴下を編む時に借りていた子供靴を返すためだと、サラに会う決心をします。
パーティーで堂島と会った関根は、堂島から聞くサラとの接近ぶりに驚愕します。また、パーティーでは数音とも顔をあわせるのですが、いつの間にか心の整理がついていたようで、数音を見ても動揺することがなくなっています。
そんな中、関根は堂島とサラが電話しているのを偶然聞いてしまい、「緊急入院」の言葉に思わず会場を飛び出します。彼の頭をよぎるのは、今までのサラとの思い出ばかりでした。
「関根くんの恋」2巻の感想
関根は、女子が群がるような美形でなかったとしたら、もう少し幸せだったんじゃないだろうか、と思ってしまいます。自分の感情がわからなくなるまで、自分の気持ちに向き合わなかった事が、彼を幸せから遠ざけ、感情を麻痺させているのでしょう。
それは一種の自己防衛だったと思えば、関根がいっそう不憫に思えます。
そして、関根の感情が新たに動き出したようですが、関根はまだ自覚をしていないと思われます。むしろ読者の方が彼の心の動きを感じ取れるので、読みながら、それは恋なんだよ!と教えてやりたい気持ちで一杯になります。
彼の残念な恋を見守っていき、幸せになるのを見届けたい。そんな気持ちすら芽生える魔性系ハイスペックポンコツ男子の関根くんは、不憫男子好きなら絶対オススメです。
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