高校3年生の熊野メイは、小学校の頃からずっとソウ君のことが大好きです。しかし、高校3年生といえば、各々の進路を最終決定しなければいけません。
どうしてもソウくんと同じ大学に進み、憧れのキャンパスライフを送りたいと切実に願うのでした。
「私が言うとおりになる」1巻のあらすじ
ソウの進路がわからないために自分の進路を決められずにいるメイ。学校帰りにソウの後をストーキングしていると、偶然にもソウが落としたのは進路調査票でした。そして、そこに書かれていた進路は「魔女、魔導士、シャーマン」という、とっぴょうしもないことだったのです。
しかし、真剣に魔術を学びたいと思っているソウに、どんな言葉をかけても進路を変えるつもりになってもらえません。そこでメイは、占い師に化け、ソウを呼び止めます。
魔術を学ぶと不幸になると、延々と説得し続けるメイ。しかし、ふとしたきっかけで正体がばれてしまい、ソウはからかわれたと激怒します。
売り言葉に買い言葉で、ソウが目指す怪しげなアカデミーを、メイも受験することになったのでした。
「私が言うとおりになる」1巻のネタバレ
お金の匂いしかしないアカデミーの受験は、それはそれは簡単なものでしたが、脳筋のソウは全く答えが書けません。しかし、この詐欺スクールに心底憧れているソウと、一緒ならばどこでもいいメイは、特待生としてアカデミーに迎えられることになるのでした。
入学式。ソウと共に通うことができる喜びに満ち溢れるメイですが、メイを目の敵にしているソウは常に敵意をむき出しにしてきます。魔女という触れ込みで詐欺を働いているクロウ・リー子が取り仕切るアカデミーは、明らかに怪しげな授業が目白押しです。
各カリキュラムの教材も悲劇的に高額ですが、まるで信者と化した生徒たちはためらいもせず支払っていきます。
演習という名目の授業で、メイとソウは占いの館で実際に占いをさせられます。しかし、素人のふたりに占いなどできるはずもありません。窮地に追い込まれた二人の前に現れたのは、同じく新入生の飛鳥でした。
目の前にいる客に対し、次々と真実を言い当てる飛鳥に、客の女性は大喜びです。この女性は、実はリー子の友人で、テレビのオカルト番組に出演させる人間を探していたのです。
テレビ出演を果たした飛鳥の元に、一本の電話がかかってきます。娘が死んだのは飛鳥に弄ばれたせいだという父親からでした。電話の主の家を訪れると、飛鳥を恨む父親が待ち構えていました。
しかし、突如死んだ娘に憑依されてしまったメイの口から、死んだのは飛鳥のせいではないことが判明します。そして、飛鳥も占いの力など無く、ただの観察能力からの言い当てだったことも判明してしまうのでした。
感想
占い学園ラブコメディーとして、とても面白いですね。いかにも怪しげなものを信じ込む人は、実際にもよくいるもので、目に見えないからこそ嘘と証明するのも難しい。そんなアカデミーに身を寄せる生徒たちも、様々な個性で彩られています。
メイの盲目的なソウへの愛情も、常軌を逸している部分が多々あるのも面白いです。
クロウ・リー子の、あからさまに金銭目的での経営も、コメディーならではですね。前面にお金の匂いをさせまくっています。
一般的で普通の少女だけどストーカー気質のメイ、思い込みが激しく信じることに対して盲目的なソウ、明るく前向きなことしか考えない能天気な飛鳥。3人が織りなす詐欺スクールライフのドタバタに期待です。
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