アニメはもとより、舞台でも演じられている大人気作品のこの「ノラガミ」。
神々の世界を基にした雄大な世界観を優雅な絵で表現し、心が引き込まれます。また、笑い満載のやりとりで重すぎないストーリー展開は、読み心地が最高です。
「ノラガミ」のあらすじ
ある日、クラスでイジメに遭っている女子中学生・睦美が、無意識のうちに落書きの番号に電話をかけてしまうと、自らをデリバリーゴッドと名乗る神・夜トが現れます。ジャージ姿の怪しい青年の姿をした夜トは本物の神ですが、自分の社もなく八百万の中でも末端の無名の神です。
困っている人にしか見えない携帯番号をあらゆる場所に書き、仕事募集という形の布教活動を行っている夜トは、オレ様気質・ガサツ・口も悪く、女性の姿をした自分の神器からも疎まれています。
しかし武神でもある夜トは戦闘能力は高く、睦美に取り憑こうとしている、校舎くらい巨大な妖も一瞬で切り刻むほどです。睦美の願いと5円の賽銭を受け取り、ナイフに形を変えた神器をもってイジメの元凶と思われる妖を斬った夜トですが、イジメはなくなっていませんでした。
そして、他力本願であり自らイジメを招いているような睦美の態度に業を煮やした夜トは、睦美と同級生との縁を切り、これまでの関係を無いものにします。結果イジメはなくなり、睦美もこれを機に自分を変えようと前向きになって一件落着なのですが、夜トはこれまでの経緯から「生理的にもう無理」との理由で神器に去られてしまうのでした。
ここから、この作品の本当の物語が始まります。
「ノラガミ」のネタバレ
夜トは新たな神器を求めながら、猫捜しの依頼を請け負います。その任務遂行中に、夜トを見ることができた女子高生・壱岐ひよりを交通事故に巻き込んでしまいます。バスの前に飛び出した夜トを助けようとしてはねられたひよりは、命に別状はなかったものの、無自覚に幽体離脱をしやすい、半妖のような体質になってしまいました。
体の異変に戸惑うひよりは、うっすらと残る夜トの記憶を追い求め、ついに夜トを見つけます。神器を持たぬまま妖に襲われピンチの夜トをまたしても助けたひよりは、自分の現状を知らされ、夜トに「助けて」と願をかけてしまいます。
こうして、夜トとひよりの間に、縁が結ばれてしまうのでした。
「ノラガミ」の展開
体質が変化し、妖などの姿が見えたり頻繁に魂が抜けてしまうようになったひよりは、早く直すようにと夜トを急かしますが、夜トは神器を見つけるまで待てと言うばかりです。神器とはもともとは死霊だと知ったひよりは、自分の手で神器となる死霊を探すことにしました。
まもなく、ひよりは死霊を見つけ夜トを呼び出しますが、それは死霊ではなく害のある巨大な妖でした。攻撃を受けながら逃げまどう中、夜トは雪のように小さな死霊を見つけます。そしてその死霊に「雪音」という名を与え、柄のない剥き出しの刀の形をした神器としました。
その新たな神器で妖を一刀両断した夜トですが、その神器の記憶を感じ取り、涙を流します。人の姿になった雪音は、着物姿の少年です。主であるはずの夜トを敬うどころか、蔑んだ態度をします。
そんな前途多難な感じですが、これからこの3人がどのような物語を見せてくれるのでしょうか。
「ノラガミ」の感想
神々や妖の世界を描いていてドロドロした世界観かと思いましたが、キャラクターのやりとりがまるでコントのようで、シリアスさと笑いが絶妙なバランスをとっています。また、優美な画風が作品の世界にとけ込んでいて、すんなりのめり込めます。
これから新たな神器となった雪音の秘密なども明かされるでしょう。そこからまた雄大なストーリーに展開していくと思われるので、先を読むのが楽しみです。
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