煌びやかで不自由のない生活を送る「お姫様」というのは、女性であれば誰しも一度は憧れたことがあるのではないでしょうか。
「暁のヨナ」の主人公はまさにその苦労知らず(だった)お姫様です。お姫様はどのような人を愛し、どのような恋愛をするのでしょうか。
花とゆめにて連載し、2014年にアニメ化も果たした人気作品「暁のヨナ」を紹介します。
「暁のヨナ」1巻のあらすじ
主人公は高華王国の緋龍城で大切に育てられた齢15の皇女ヨナです。ヨナにはハクとスウォンという3歳年上の2人の幼馴染がいます。ハクは憎まれ口をよくたたきますが、五大将軍の内の一人で高華の雷獣といわれる程の実力をもち、ヨナの専属護衛を務めます。スウォンはヨナのイトコであり王族です。ヨナは幼少時から常に優しいスウォンに片想いをしています。
ずっとヨナのことを妹のように思い子供扱いしてきたスウォンですが、ヨナの告白をきっかけに1人の女性として意識するようになります。ヨナは父であるイル王にスウォンとの結婚を願います。王は一人娘であるヨナを深く愛し甘やかしており、スウォンのことも息子のように可愛がっていましたが、なぜかヨナの夫となり次期王となる立場にスウォンを認めませんでした。
ヨナの16歳の誕生日にスウォンから簪をプレゼントされます。ヨナは自分の赤色でクセ毛の髪が長年大嫌いでしたが、スウォンから「キレイな暁の空の色」と褒められ、一瞬で自分の髪が愛しくなりスウォンのことも一層好きになります。
スウォンをどうしても諦められないヨナは、その思いを伝えるため真夜中に王の部屋を訪れます。しかし、そこでヨナが見たものは王を刺し殺すスウォンの姿でした。
スウォンが王を弑逆した理由とは?ハクとの逃亡生活が始まる
ネタバレです。スウォンの父であり、イル王の兄であるユホンは幼少時より軍人としての才に長けた覇者でした。ユホンは王家の長男であり次期国王として相応しい人柄であるにも関わらず、実際に王に選ばれたのは武器を嫌い、争いを怖れる臆病者だと噂されるイル王でした。
スウォンはそれがイル王の優しさなのだと信じていましたが、王位に就いた後にイル王が表向きは事故として、実兄であるユホンを剣で刺して殺害します。父の敵を討ち、父の遺志を受け継ぐ者として高華の王となるこの日の為に、10年前から生きてきたことをスウォンの口からヨナへと告げられます。
スウォンの率いて来た兵によりヨナの命までもが奪われようとした瞬間、ハクが駆けつけ凄まじい武力で敵をなぎ払います。さらに一人の腹心の兵が命を賭して囮を成し遂げ、ヨナとハクはスウォンを支持する兵が集った緋龍城から脱出します。
幼少時から愛し信頼していたスウォンに裏切られたあげく、父を目の前で殺されたヨナは心を無くし山中を逃亡する間もずっと食事を受け付けずどんどん弱っていきます。しかし、途中スウォンから貰った簪を失くした時だけ自らの意思で行動をしました。ヨナは過去の優しいスウォンを何度も思い出してしまい、未だにスウォンへの想いを捨てきれません。
どこにいるとも知れない城の兵から逃れるため、ハク達は唯一頼れる場所へ向かいます。そこは風の部族の風牙の都、ハクの故郷でした。
「暁のヨナ」1巻の感想
三角関係のファンタジーラブストーリーかと思いきや、1話目からどんでん返しが待っています。幼馴染として本当に仲が良かったはずのヨナとハクとスウォンですが、どこで歯車が狂ってしまったのでしょうか。優しいイル王が兄のユホンを殺害したというのも、何か理由がありそうです。
また、この作品は絵が綺麗なだけでなく、感情の表現がとても上手いです。多彩な表情のキャラたちに思わず感情移入してしまい、恋愛シーンではキュンキュンしますし、シリアスシーンでは涙腺を刺激されます。
恋愛だけでなく、バトルも独特の世界観も面白い見所満載な作品ですので女性はもちろん、ファンタジーが好きな男性にもオススメです。これまでの生活を奪われたヨナたちをどんな運命が待ち受けるのか、ヨナの恋心はどうなるのか、今後の展開が非常に楽しみです。
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