アルテの前に現れた、ヴェネツィアの名門ファリエル家のユーリ。アルテの絵を一目見て気に入ったユーリは、アルテに興味を持ちます。
ユーリの思惑とはいったい何なのでしょう。何も知らないアルテは、日々画家の修行にひたすら励むのでした。
「アルテ」4巻のあらすじ
ヴェロニカの元を訪れたユーリは、そこで1枚の絵を目にします。それを描いたのがアルテだと知ると、アルテの話をヴェロニカから聞き、レオの工房を訪ねました。そこでアルテに切り出したのは、ヴェネツィアでファリエル家の肖像画を描くことと、ユーリの姪の少女の家庭教師をすることでした。
願ってもない仕事に戸惑いますが、アルテが女で貴族出身だからという理由だと知ると、アルテの表情は曇るのでした。
アルテの出した結論なら尊重すると言うレオの言葉で、アルテは仕事を断ります。しかし、ユーリは引き下がろうとはしないのでした。
「アルテ」4巻のネタバレ
レオの元を一人の女性が訪ねてきます。妊婦の女性はルザンナといい、レオの師匠の娘で、旧知の仲でした。仲よさげな二人を見ていると、胸が苦しくなるアルテです。
しかし、ルザンナは夫に先立たれ、多額の持参金を夫の実家に返してもらえず交渉に来ていることを知ります。ルザンナのために何かできないかと、アルテはヴェロニカの元を訪ね、知恵を借りようとします。
アルテは、一度は仕事を断ったユーリの元へ行き、ルザンナの後継人になってもらえるよう頼みます。そしてその代わりに、ヴェネツィアへ行くことを承諾したのでした。
アルテの決心に、心寂しく思うレオでしたが、半年後帰るというアルテを送り出すのでした。
慣れない船旅の最中、アルテはひたすら海をスケッチする毎日を送っていました。それは修行でもあり、レオが最後に言った「この街に戻ってこなくてもいいと思っている」という言葉に悩むせいでもありました。
そんなアルテを見てユーリは、アルテの為を思って言ったことだと話して聞かせます。レオが、いろんな可能性にかけてほしいと願っていること、そしてユーリにアルテを頼むと頭を下げに行ったことを知ったアルテは、再び絵に向かう決心をしたのでした。
ヴェネツィアに着いたアルテを待ち受けていたのは、ユーリの姪カタリーナでした。どこか癖のありそうなカタリーナに、アルテは振り回されることになるのです。
感想
アルテをいろんな意味で認めたユーリの出した難題は、アルテを一回り成長させてくれそうですね。
ルザンナの窮地を救ったアルテ、何をどう決断するのか傍で見ているレオはハラハラしっぱなしのようですが、アルテの行動力は、人を幸せにするための武器ですね。困った人や理不尽なことに黙っていられないアルテの行動力には目を見張ります。
そして、アルテにとって何が一番いいことなのか考えた末に送り出したレオですが、静かになってしまった工房で寂しそうにしている姿は、どれだけアルテを可愛がってきたかを物語っているようです。
家庭教師が長続きしないというカタリーナという少女。ユーリがアルテを見込んだのにも訳がありそうですね。悪戦苦闘の予感です。
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