人の気持ちを読めたらいいと思いますか?人の気持ちが話される前に分かるといい場合と悪い場合もあります。そしてその事で上手く行く事いかない事出てきます。
また妄想はどうでしょうか?いろいろなパターンに例えておもしろく想像して自分の世界に入れます。そんな人の気持ちを読む人と妄想する人との関係性を描いた大人気漫画森本硝子さんの漫画です。
高台家の人々のあらすじ
平凡で地味なOL平野木絵の趣味は妄想する事です。いろんな人を見つけては自分の世界の中で妄想して楽しんでいました。しかし彼女は自分で考えを話す事は苦手で大人しい女性です。
彼女は風邪をひき5日程会社を休み久しぶりに会社へと出勤すると、いつもの会社とは違った雰囲気に戸惑います。理由を尋ねると木絵が休んだ日にニューヨーク支社から高台光正というイケメンでエリートという男性が出社していました。その事で女子社員はこぞって早く来ていた為に必然的に会社の雰囲気も変わっていました。
彼女は得意の妄想で彼をイギリスの王子にそして嫌な上司は人質として、自分を助けてくれるヒーローの役目を与えます。そして得意先の社長を空想でアラジンの妖精へと変身させていると、正光は吹き出します。木絵は驚き彼の表情を見ますがまさか正光が人の心を読めるとは思いませんでした。
ある日出勤する木絵は正光に突然話しかけられます。名前も教えてないし、自分は地味で印象も薄いのにと困惑する木絵。そしてまた空想をすると彼はまた吹き出します。そして正光に唐突に食事に誘われます。
なぜ私なのと困惑する彼女に会社の人も不思議がります。しかし会社の同僚は分かると言ってくれます。そして彼とのデートは楽しいひと時でした。今後二人はどのように展開するのでしょうか。
妄想と現実の中で
ネタバレです。木絵は妄想が好きでいつもいろんな人をいろんな人物に変身させては自分の中で楽しんでいました。そして正光はエリートであり実は人の考えている事が分かるテレパスでした。彼は木絵の自由でユニークな発想を大変気に入り、好きという感情が芽生えます。
そして彼は木絵を家族に紹介します。妹の茂子は長い黒髪が良く似合う美少女で、弟の和正は兄に負けず劣らない美少年です。そして三人ともテレパスなのです。
茂子には大学時代より仲の良い穏やかな心を持つ岸本浩平に片思いしていました。しかし茂子は浩平は単なる仲の良い友達と思っていたのですが、彼に彼女が出来たと知ると悲しい思いに捉われます。彼の心を知りたいと苦心する彼女ですが、奥手な彼女には難しい事でした。
そんな苦悩の中にいる彼女を癒してくれたのは木絵の妄想でした。そして妄想の中の「自分の気持ち伝えんかったん」という声に勇気を振り絞るも、女友達を連れて来る浩平と女友達知紗の心の声に心が折れそうになりますが、浩平の心の声(こいつやっぱきれいいだな)という声に元気づけられます。
弟の和正はすこしお調子者でいたずら好きなイケメンです。彼にもストーリーがあり地味系の斉藤純は高校からのクラスメイトです。彼女は兄光正の事が好きでした。それは長い間片思いを続けていました。純は現在獣医師で男の影もない生活を送っていました。
そんな時に和正は自宅へと彼女を誘います。彼も気付いていないのですが純の事が好きでした。純は木絵を見てあまりの地味さに驚きます。まだ彼女は兄の事をあきらめていなかったので、昔光正に告白しようとして間違えて和正に告白した事を思い出していました。その事を木絵を見て後悔を強めていました。
そんな彼女に和正は「今日は兄貴に告白しに来たのにね」と余計な事を話します。その事で兄と喧嘩をテレパシーでします。その時木絵の想像で「純先生が好きなんじゃない」という言葉に動揺します。悩む和正は合コンで知り合った男にしつこくされている所を助けます。そして「君が兄貴だけを見ているから焼きもちを焼いた」と告白します。
三者三様のラブストーリーが始まります。
感想
「高台家の人々」は人気のある漫画です。映画化もされるなど話題の漫画です。やはり通常のラブストーリーとは少し違う内容が人気があるようです。テレパスのイケメン・美少女兄弟と地味な女の子のラブストーリーは違和感がありますが、何かはまっています。少女漫画と言うとイケメンと美少女のラブストーリーが定番ですが、普通の地味な女性が主人公である事が共感を呼んでいると思われます。
この一巻では兄弟の恋愛模様を個別に描きながらも木絵の優しさと感情の鋭さが際立っています。うまくいきすぎている感はありますが、次からはいろいろな展開が感情の表現と共に描かれるのでしょう。個別の感情の状況に注目しながら読んでみるともっと楽しめそうです。
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