駄菓子屋さんにいった事がありますか。懐かしいと感じる人と新鮮に感じる人といろいろでしょう。しかし駄菓子屋さんにはロマンスがあり楽しみがあります。安くて夢が見れる商品がたくさんあります。大人から子供まで夢を届けてくれます。
そんな駄菓子屋をテーマにした作品コトヤマさんの「だがしかし」は大変人気があります。この漫画にも夢があります。
だがしかしのあらすじ
ある半島の海沿いの田舎町にあるシカダ駄菓子屋の息子ココノツは、漫画家を目指し夜中にコツコツと漫画を描いていたのですが、ヨウ(父親)はココノツにこの店を継がせたいと思っていました。
しかし夢があるココノツは継がないと父と対立します。そんな時に都会から美少女枝垂ほたるがやってきます。ほたるは大手お菓子メーカの令嬢であります。そして彼女はなぜかココノツを駄菓子屋を継がせようとヨウと協力します。それは何故かと言うと父ヨウを枝垂カンパニーへと招き入れようという目的がありました。
彼女と父はココノツを何とか駄菓子屋を継がせようとココノツの友人を含めた戦いが始まります。
駄菓子の知識が満載「だがしかし」の魅力
ネタバレです。ココノツは漫画家を目指しているのですが、父は駄菓子屋を継がせたいという重たいテーマでありながらコメディータッチで描かれています。この二人にほたるを加えてバトルは繰り広げられます。
そしてその中で駄菓子の知識がふんだんに盛り込まれています。例えば人気のお菓子「ポテトフライ」編では軽い説明の後にほたるがこの駄菓子屋を訪れた理由を話します。実は「枝垂カンパニー」へとヨウを引き抜きに来たのでした。しかしココノツが駄菓子屋を継がない限りは行けないと言います。そしてほたるとヨウが協力してココノツを店を継がせようとします。
更にココノツの友人で少しチャラそうな遠藤豆やココノツに思いを寄せる遠藤ナツなども出てきて賑やかに話は駄菓子の知識と共に進みます。
感想
ココナツとヨウとの争いは面白いです。漫画家の件も掛け合いのある漫才やコントのような子気味良いリズム感が良いです。一話一話が短いので大変読みやすいです。そしてこの漫画の特徴は駄菓子の知識です。「うまい棒」「きなこ棒」「ブタメン」からさらに「ビンラムネ」そして「メンコ」までと多種多様に及びます。全てココナツに駄菓子に興味を持ってもらう為とはいえ少し馬鹿馬鹿しいながら爆笑まではいかなくても「クスッ」と笑えます。
駄菓子の知識も中途半端でなくてとても深くマニアックです。ここまで必要なのかと言う位の知識には頭が下がります。それもココナツに向けているようで実は読者に向けて駄菓子の魅力を伝えようとしているのでしょう。少し懐かしく新しいそんなお菓子たちの魅力がたっぷり詰まっています。
当然三人のやり取りと豆とナツも加わり賑やかに無意味に話は進行しています。そのやり取りのスピード感は前述のように短いページの中できれいに収まっています。そしてコンパクトに収まる事で間延びしない所も評価出来ます。今後の話も駄菓子の魅力とココナツらのやり取りが楽しみです。一回読むと何度も読み返してみたい漫画です。
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