負けん気が強くまっすぐな性格の花と、大財閥の御曹司で容姿端麗と完璧に思えるのに性格が残念すぎる高嶺の、まるで漫才をしているようなやりとりで進むラブコメディです。
素直になれないけどどんどんお互いを好きになっていく二人に、キュンとしながら読むのが止められません。
「高嶺と花」のあらすじ
女子高生の野々村花は、お見合いをボイコットした姉の身代わりとして、断られること前提で姉になりすましのお見合いに臨むことになりました。父の勤め先の親会社で大財閥・鷹羽グループの会長直々の縁談で、相手は会長の孫である才原高嶺です。
やってきた高嶺は容姿端麗で花は好印象でしたが、この高嶺は一言目から花の厚化粧を罵るなど攻撃的な態度です。耐えかねてキレた花は、かぶっていたカツラを高嶺に投げつけ、その場を退席したのでした。
そのまま破談となることを予想していた花は高嶺に呼び出され、「お前の事が気に入った」と食事に連れ出されることになります。見合いの席の腹いせに嵌めに来たと用心しながら、高飛車で横柄な態度と大人げない言動に一歩も引かず渡り合う花ですが、高嶺の根本にある不器用な人の良さも感じ取り、会うたびに二人の関係が近くなっていきます。
そんな中、見合いを拒否した姉・縁がこれまでの事情を説明し謝るために、自分が高嶺と会うと言い出します。これでもう姉のふりをしたまま、お見合い相手として高嶺と会う必要もなくなる花。そのまま二人の関係は終わってしまうのでしょうか。
「高嶺と花」のネタバレ
ここからネタバレです。本来なら高嶺との約束の時間に花は友人と遊んでいます。縁が高嶺と会い、すべてを打ち明けている頃です。嘘の関係が解消されることになりホッとする反面、高嶺との時間を思い返し、花の心に寂しさがわき上がります。そんな花の前に息を切らして現れた高嶺は、約束をしていたのは花だと言い、ディナークルーズに連れ出しました。
実は高嶺は見合いの席から花を身代わりだと見抜いており、そのために攻撃的な態度をしていたのでした。その後は花を嵌めるためだけではなく、財閥御曹司という身分と立場を無視して言いたい放題で接してくる花に惹かれ、何度も食事に連れ回していたのでした。
最初から、身代わりとしてではなく自分のことを見てくれていた事実に、花は喜びときめきます。そして、不器用な高嶺に代わり自ら唇を奪ってしまうのです。二人の笑いがいっぱいの恋は、ここから本格的にスタートします。
「高嶺と花」の展開と感想
その後、庶民デートをしてお互いの新たな一面をわかり合ったり、高嶺が別の女性とお見合いすることになり、それを結果的に二人でぶち壊しにする事件があったり、時を追うごとに二人の距離はどんどん縮まっていきます。
二人の軽妙なやりとりが笑えて、もう付き合ってるんじゃないかというくらいお似合いに思えます。また、お互いが素直に表現できない気持ちをわかり合いながら、少しずつ惹かれていく様子に、ドキドキしてしまいます。
不器用にぶつかり合いながら、お互いを大切に思う気持ちを大きくしていく、とてもうらやましい関係です。本当に結ばれるまでにはまだまだ障害があると思いますが、それも笑いとともに乗り越えていくでしょう。そんな二人の楽しい恋の続きを、早く読みたいです。
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