「最強のヒーロー」と聞いてあなたはどんな人を思い浮かべますか?
「ワンパンマン」は最強になりすぎた男が最強ゆえの悩みを抱えながら、ゆるく真面目にヒーロー活動を行います。普通ではないバトルの展開と普通ではない主人公の言動に、あなたも思わず笑ってしまうでしょう。
となりのヤングジャンプにて連載、2015年10月にアニメ化もされた大人気ギャグ系アクション漫画「ワンパンマン」を紹介します。
「ワンパンマン」1巻のあらすじ
突如A市が大爆発に襲われます。爆発の犯人は、環境汚染を繰り返す事で地球の命を蝕む人間とその害悪文明を抹消するために、地球の意志によって生み出されたワクチンマンです。そんな彼を退治するために現れたのは、趣味でヒーローをやっている1人のハゲた男でした。凶悪な魔物へと姿を変貌したワクチンマンですが、そのヒーローはたった一撃のパンチでワクチンマンを倒します。
三年前、そのヒーローは無職で就職活動中のただの若者でした。面接で落とされ失意の最中の帰り道、カニを食べ過ぎて突然変異を起こしたカニランテに出会います。ひょんなことからカニランテの恨みを買い八つ裂きのターゲットになった少年を守るうちに、彼は子供の頃の夢がヒーローであったことを思い出します。
男はボロボロになりながらカニランテを倒し、就活をやめました。その後、ハゲるくらい死に物狂いで特訓し無敵のパワーを身につけたヒーローになりましたが、なぜか心は満たされません。
この物語の主人公は一撃であらゆる敵を倒す無敵のヒーロー、サイタマです。
全ての敵はワンパンで倒される
天才な兄の研究によって発明された究極のステロイドを服用したマッチョな弟は、拳を一振りしただけで町が大破する巨人と化します。兄弟は世界征服を目論みますが、弟は誤って兄を殺してしまいます。世界で一番強い男になるのが夢だったはずの弟は、その最強の強さに虚しさしか感じません。
圧倒的な力というのは虚しいものでした。そんな巨人になった弟すらも一撃で倒してしまうサイタマもまた、自らの強さにつまらなさを感じています。もはや強くなりすぎたサイタマは戦いにおいてピンチが無く、ゆえに戦いの緊張感や昂揚感が無いのです。
サイタマは日々感情が薄れていくことに大きな悩みを抱えています。生きる気力の無かったサイタマは趣味としてヒーローをやることで興奮、恐怖、焦りといった様々な感情を与えられました。しかし今では怪人やモンスターと戦っても無傷かつワンパンで決着がつくため、蚊を潰す時のように感情を伴いません。
そんなサイタマの前に現れたのは、蚊の怪人モスキート娘と単独で正義活動をしているサイボークのジェノスです。モスキート娘は蚊の大群を従わせ人間や野生動物を襲いミイラ化させており、ジェノスはそれを退治すべく彼女と戦っていました。蚊が集めた大量の血を摂取し強化形態となったモスキート娘に、ジェノスはズタズタに引き裂かれ自爆を決意します。
しかしサイタマの張り手によりモスキート娘は一撃で倒され、ジェノスは自爆を免れます。そしてサイタマの強さに憧れ、彼に弟子入りを志願します。
「ワンパンマン」1巻の感想
戦いで負けることがない、あらゆる敵を一撃で倒してしまうニューヒーロー誕生です。内容にはギャグ要素とアクション要素を絶妙な割合で盛り込まれており、笑いつつも白熱したバトルを読むことが出来ます。
作画担当の村田雄介は代表作として「アイシールド21」が挙げられ、知っている人も多いのではないでしょうか。彼の画力は言うまでも無く、今回の作中での戦闘シーンは迫力満点です。
また、「ハゲマント」と言われるだけあり、一見かっこいいわけではないはずの主人公にすごく惹かれます。強さに驕らず、弱き者を見下さず、ゆるさもあるのに真面目さも優しさもあり、これが真のヒーローだと感じます。
さらに、インパクトの強い主人公だけでなく、イケメン枠かつ弟子として出てきたジェノスについても気になります。サイボーグの彼が今後どのように成長し、正義のヒーローとしてサイタマとどのように関わっていくのかも楽しみです。
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