チームとしての弱点を補う、新しいキャラクター達が登場します。才能ある選手が集まった東京クルセイドは、着実に戦力を上げながら日本サッカーに風穴を開ける準備を整えます。
専門的すぎるけどわかりやすい、詳細な人間工学理論を交えたトレーニング描写と説明も、とてもためになるので必見です。
「フットボールネーション」2巻のあらすじ
天皇杯の東京都予選を戦う東京クルセイド。千尋と監督が、東京クルセイドには強いチームに絶対不可欠なピースが2つ欠けていると認識しているようですが、それは優秀なFWとGKのことでした。
試合ではそれが露呈し苦戦しますが、年齢制限のためスタンドで観戦する千尋の手厳しい応援に鳥海らが発憤しながら勝利をもぎ取ります。その夜の三時に、鳥海は千尋にすごい選手と勝負しに来ないかいと呼び出されます。期待しながら向かった先は3VS3の賭けストリートサッカーをしているバスケットコートでした。
その中で一際目立つプレーをする日系ブラジル人のマリオこそが、千尋と顔なじみであり、鳥海に言ったすごい選手です。千尋はマリオを東京クルセイドに入れるために、マリオを探し出してここにやって来ました。勝ったら賭金の代わりにマリオの身を要求し、千尋と鳥海の2人チームで勝負をします。
場所と人数で不利なこの勝負、結果はどうなるのでしょうか。
「フットボールネーション」2巻の展開
ここからネタバレです。鳥海が慣れないストリートサッカーの感覚に苦しみ、あと1点取られれば負けという状況まで追い込まれますが、フルコートサッカーで培ってきたコートを広く使うダイレクトパスなどの技術で追いつきます。そして、最後は千尋が華麗な個人技を炸裂させ勝利し、マリオをFWとしてチームに入れることに成功します。
後日、千尋はチームの練習にマリオともう1人の大男を連れて来ます。大男は千尋が少年院で知り合ったロシア人・イワンで、GKでした。入団テストとしてのマリオとのPK対決で高い身体能力と読みを見せます。これで2つのピースが揃ったチームは天皇杯本戦を戦うことに意気が上がり、見事東京都代表となるのでした。
一方、先のストリートサッカーでの勝負の動画がネットに流れ、それを目にすることになった迅は戦慄を覚えます。子供の頃から千尋のサッカーの才能に嫉妬し怯えてきた迅は、自分をかばって少年院に入った千尋に対して、感謝よりも自分のサッカー人生から消えてくれたことを心底喜んでいたのです。
迅は、自分のポジションを脅かす千尋がやはりサッカーをやめていなかったと知り、またいつか自分の前に現れ壁となって立ちはだかる千尋の姿を想像し、激しく動揺します。
「フットボールネーション」2巻のまとめ
マリオとイワンの加入によりますます戦力を充実させ、これから始まる本戦から目が離せません。経験の少なさがどう響いてくるのか、チームとしてそれをどう克服していくのか、熱い展開を期待します。
また、千尋と迅の、爆弾を抱えたような関係性も気にかかるところです。今後、東京クルセイドが天皇杯を勝ち上がると2人が顔を合わせることになるでしょう。その時が来たらどんな爆発を見せるのか、そしてどんな方向へ物語が進むのか、怖いながらもとても楽しみです。
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