高校生活といえば、各学校に1人はアイドルのような存在がいるものですよね。あなたはどんな人に惹かれますか?
惹かれる理由は人それぞれで、きっと口では説明しきれないような魅力溢れる人が学校のアイドルになるのでしょう。
「坂本ですが?」は入学早々に学校中の注目を集めた1年2組坂本の、スタイリッシュな学園生活を描いたギャグ漫画です。クールを通り越して「クーレスト(coolest)」な坂本の一挙一動があなたに笑いとして襲いかかります。
「坂本ですが?」1巻あらすじ
主人公の坂本は何事においても圧倒的なスタイリッシュさを持ち、女子に大人気です。その人気を妬んだ不良3人から目をつけられます。また、オシャレ意識の高い読者モデルのクラスメート瀬良裕也も女子からの注目を独り占めする坂本にライバル心を抱いています。そして彼らによる数々の嫌がらせを坂本は華麗にかわしていきます。
坂本のクラスメートは不良達や瀬良だけではありません。クラスメートの久保田がカツアゲされているところを偶然目撃した坂本は、久保田から助けを求められます。二人は解決策として供にハンバーガーショップでバイトを始めます。
さらに男子に人気のある黒沼あいなは「男を落とす恋愛心理術」の聖本(バイブル)を携え、常に坂本を狙っています。積極的なアタックを試みるも全く落とせないあいなは吊橋効果を狙い坂本をこっくりさんに誘いますが、クラスメートの女子2人に阻まれます。そして女子3人の白熱したバトルにより10円玉が弾け飛び、坂本にこっくりさんが取り憑いてしまいます。
クーレストな坂本くんのスタイリッシュな学校生活が面白い
ネタバレです。
不良たちは坂本が登校したタイミングで、クラスの扉を開けた瞬間黒板消しが落ちてくるという古典的なトラップを作ります。しかし坂本は黒板消しを華麗にキャッチしてクールに挨拶をきめ、クラス中の喝采を浴びます。
またトイレの個室に入った瞬間、頭上からバケツの水を被せられたときも坂本はスタイリッシュに傘を差し「にわか雨」を回避します。自分の机と椅子を捨てられても動じません。女子からの相席願いが殺到する中、窓辺に腰かけクラスの男子や先生までも魅了します。
数々の嫌がらせをものともしない坂本に怒った不良達はとうとう、理科準備室に呼び出し強行突破を試みます。騙されて不良達に捕まり身の危険に際した坂本ですが、突如不良達のタバコが原因でそこで火災が発生します。ひょんなことから扉は開かず助けも呼べない状況に陥り、慌てふためく不良達を救ったのは坂本の「反復横飛び(レペティションサイドステップ)」です。
その騒がしい物音に駆けつけた教師が見たのは、火元を囲んで全員で反復横飛びをする儀式のような光景でした。鎮火され教師に事の顛末を尋ねられた坂本は自ら罪を被り、不良達を庇います。職員室で反省文を求められますが、これも華麗に筆記体でしたためようとする坂本に不良達は改心しリーダーのあっちゃんはハートを奪われます。
坂本をライバル視していた瀬良もスズメバチに襲われた際、坂本が秘儀「豆つかみ(マナー“ビー”ンズ)」によって冷静かつスタイリッシュに助けたことから改心します。さらに無様な姿を皆に笑われて注目を集めたことをきっかけに、お笑いの道へと進み始めます。
またバイトの給料日にあっちゃん達とは別の不良2人組が偶然バイト先に現れ、公園に呼び出された久保田は再びカツアゲに合います。不良達から暴行を受けながらも自分で働いて得た給料を必死に守ろうとする久保田の元に坂本が現れます。坂本はストローとガムシロップを入れ忘れたカウンターパーソンとして秘儀「行き場のない風(ストロー・シガレット)」と「甘い反抗期(ガムシロ・レジスタンス)」で彼らを弱らせます。
それを見ていた久保田もまたオペレーションとして秘儀「パンで挟め(バンズ・プレス)」と「ポテトには塩(ポテト・ソルト)」でトドメをさします。これをきっかけに久保田は守るべきものがお金や自分自身ではなく誇りなのだと気づきます。
こっくりさんが取り憑いたというのは坂本の嘘でした。あいなのバイブルを読み、「緊迫した状況下で共通の目的を果たせば自ずと距離も縮まる」の検証として彼女達を試したのです。結果として、ぶりっこであるあいなは女子から嫌われていましたが、この時から女子の友達ができます。
「坂本ですが?」1巻の感想
「ギャグ漫画」というとデフォルメされた絵が特徴的ですが、この作品は絵もスタイリッシュです。また下品な表現などもなく、笑いまでもがシュールかつスタイリッシュです。気づけば読者側まで坂本のようにクーレストなスタイリッシュ読書を嗜んでしまうでしょう。
坂本の日常の話ですので、普通の高校生活なはずなのに全然普通じゃありません。常に斜め上を行く坂本の行動がとても面白いです。華麗に嫌がらせを回避するところは読んでいてスッキリします。
また今回は瀬良と不良達が悪役として登場してきましたが、彼らのように坂本を良く思っていない人もまだ多そうです。今後どのような人が出てくるのか、また意外と面倒見の良い坂本がその人達とどのように関わっていくのかがとても楽しみです。
この記事へのコメントはありません。