廃部の危機に直面しながらも、必死になって琴に取り組む不良少年たち。ケンカに明け暮れていた彼らも、いつしか真剣な筝曲部員になっていました。
教頭と全校生徒に認めてもらうため、彼らは学校のステージに上がるのでした。
「この音とまれ」3巻のあらすじ
いよいよ本番当日。ステージに上がる筝曲部に、全校生徒からは冷やかしの声や野次が飛びます。しかし、これまで必死に練習してきた部員の想いを胸に、部長の倉田は堂々と挨拶をするのでした。
心を一つにした筝曲部の音が、全校生徒の胸の奥深くに響き渡ります。そこには、久遠の希望により聴きに来た仁科の姿もありました。校長と仁科は、筝曲部員たちの必死な姿に感動するのでした。
それぞれが過去の自分を振り返り、これまでの思いのすべてを音に込めます。そしてその思いが溢れたとき、さとわの琴の音から龍を感じた楽器屋の仁科。
ひとりひとりの思いが一つになり、これまで馬鹿にしていた生徒たちは演奏に引き込まれていくのでした。
「この音とまれ」3巻のネタバレ
それぞれの思いを込めた音はひとつの音色となり、演奏は大成功に終わりました。存続を渋っていた教頭も、全校生徒の熱により、やむなく許可を出すのでした。その活躍を見ていた楽器屋の仁科は、放課後久遠を店に呼びます。
そこで、久遠の祖父が最後に手がけた琴を手渡すのでした。そしてその琴には、久遠の名が彫られてあったのです。祖父の思いを知った久遠は、仁科に泣いて礼を言うのでした。
一躍学校の人気者となった筝曲部員たち。教頭も存続させるからには顧問の滝浪に、練習に顔を出すよう言います。今まで練習を見に来なかった滝浪は、部員たちが全国を目指すと言い出していることに鬱陶しさを顔に出すのでした。
ある日、倉田の同級生の来栖が入部してきます。来栖は、仲のいい筝曲部員の仲をこじれさせ、それを見て楽しもうと目論んでいたのです。来栖の発する言葉に惑わされる筝曲部員たちですが、唯一久遠だけは本人の言ったことしか信じないと突っぱねます。
さとわが熱を出し学校を休んだ日、担任に頼まれた工藤はプリントを持ってさとわの自宅を訪ねます。担任から教えられた住所は、古いアパートでした。そこにさとわは一人で暮らしていました。
隠し通していたことがバレてしまったさとわですが、なにも言わない久遠に涙があふれてくるのでした。
感想
無事大成功に終わった発表、よかったですね。思いがひとつになった音は、素晴らしかったに違いありません。胸を打つ音楽に、仁科も久遠の祖父が遺した琴を渡すのを決めたのですね。
祖父の思いは、ちゃんと孫に受け継がれたようです。
一難去ってまた一難、来栖の登場で、筝曲部は小さな溝ができ始めているようです。女子の入部で喜んでいた男子部員たちでしたが、次第に来栖の言動に悩まされてきましたね。
言葉巧みに部員たちに不信感を植え付ける手法に、久遠と倉田だけは惑わされることなく過ぎているようです。来栖の言葉と久遠の言葉で、自分を顧みたさとわが起こす行動とは・・・?
さとわが勇気を持って立ち向かう姿に期待ですね。
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