閉じ込められていた少女は、自由を得て世界を知り始めます。
今巻では、ましろが年相応の生活を取り戻しはじめ、学校にも通うようになります。
新しい暮らしで、彼女は何を知り、何を望むのでしょうか?新たな神さまや展開の鍵を握る人物も登場し、読者必見の第2巻です。
「かみかみかえし」2巻のあらすじ
前巻のラストでましろの髪から現われたタケミカは、ましろを襲う翠を迎え撃ちます。半身である武器、布都御魂がないため、はじめは苦戦しますが呼び起こした布都御魂を手にし、翠を追い返します。
そしてタケミカも同居生活に仲間入りします。平穏な日々が戻り、ヒノカグと遊びに言った先で、ましろは初めて学校を見ます。
もっと色んな事を知ったら神さまのお役に立てるかも知れない。色々な事を知りたい。
そんなましろの願いに動かされ、ましろとはやては学校に通うことになります。
しかし世間知らずゆえ、ましろは色々な失敗を引き起こします。同い年なのに自分だけ違う。その事がましろの心を傷つけます。校庭の裏で一本だけ花が咲かない木を見たましろは、桜の木に自分を重ねて、知らないことばかりでどうしたらいいかわからないという悩みを打ち明けます。
現われた謎の男は、神さまの出し方は「ねがう」事だと教え、広い世界を見て心に色をつければ「なにがしたいか」わかるはずだと言い残して消えてしまいます。
そして現われた翠は、桜の木とともにましろを攻撃します。桜の木を守りたいと「ねがう」ましろ。その時、髪の中から現われたのは、桜の神、コノハナさくや姫でした。さくや姫の加護で、ましろは翠を撃退します。
神の力で花を咲かせた桜とそれを喜ぶ人の顔を見て、ましろは自分のねがいに気づきます。
「わたし…だれかの…笑った顔が…好き」「だれかを笑顔にしてあげたい…」
翠はましろの甘い考えをあざ笑い、そこに新たな神々返しの巫女が現われます。
神の力をもっとも合理的に使える手段が神々返し。その考えの元、巫女はましろの髪の中の神をぜんぶわたしのものにする、と宣言して去っていくのでした。
「かみかみかえし」2巻のネタバレ
ネタバレです。ましろの髪に神が入って以来、ましろを幽閉し神束家は一切儀式を行っていませんでした。それは、ましろに代わる新たな巫女を見つけ、その元で神の力を思いのままにしようとしていたのです。
ましろの母は神々返しの巫女でしたが、神を意のままにしようとする神束家とは考えが合わず、神束家を出て行きました。
幼い頃に別れた母とましろは、再会できるのでしょうか?また、新たな神々返しの巫女はどんな存在なのでしょう?謎が謎を呼ぶ展開に、目が離せません。
「かみかみかえし」2巻の感想
閉じ込められていたましろが、世界を少しづつ知っていきます。そして、この世界での神さまの役割も徐々に明かされていきます。
神さまの仕事は、ねがいを叶える事。この物語の大きなテーマは「ねがい」のようです。
そしてヒノカグは、人間が好きだと明言します。神さまはいつだって人間の役に立ちたいと思っている。そう言いながら悲しそうな顔を見せるヒノカグの胸にはどんな想いがあるのでしょう。
ましろは、そんな彼を見て「神さまのお役に立てるかな…」と自答するのです。
彼女の純粋なねがいは叶うのか?これから彼女を取り巻く神さまと神束家はどう動くのか、続きが大変気になります。
この記事へのコメントはありません。