「光」と「闇」、この対となる言葉にあなたはどんなイメージを持ちますか?
人によって様々な印象がある中、一貫して言えるのは人の手の及ばない自然界の要ということではないでしょうか。
「ブラッククローバー」では、その印象通りどちらも超強力な魔法として存在します。
そしてとうとう、この6巻ではそんな相反する力をもったあの2人が国を滅ぼす者と守る者として戦うのです。
「ブラッククローバー」6巻あらすじ
アスタ達はゴーシュの新たな魔法と奥の手により、互いの欠点を補い合い見事サリーと魔物を撃破します。喜んだのも束の間、傷ついたサリーのもとに白夜の魔眼の頭首と名乗るリヒトが空間魔法を操るヴァルトスと共に現れます。
リヒトによる圧倒的な速度の光魔法にテレジアもゴーシュも倒れ、アスタが死を覚悟したそのとき、フィンラルの空間魔法によって登場した黒の暴牛の騎士団長ヤミがリヒトの攻撃を止めます。
四葉の魔導書を持ち魔(マナ)に愛されるリヒトの光魔法に対するのは、唯一の天敵属性であるヤミの闇魔法です。アスタはヴァルトスをヤミはリヒトをそれぞれ追い詰めますが、ヤミの実力を認めたリヒトが2人には対処のできない広範囲高出力の最大魔法を放ちます。
絶体絶命のピンチを救ったのはゴーシュの鏡魔法です。鏡は光を撥ね返し、リヒト自身が最大魔法をくらい倒れます。
リヒトを拘束しようとすると、今度は白夜の魔眼の最強の3人「三魔眼(サードアイ)」が出現します。3人はヤミへ襲い掛かりますが、魔法騎士団団長3人が助人に現れます。
彼らが戦う隙を突き、ヤミは大将首をとろうとフィンラルの空間魔法でリヒトに奇襲をかけます。しかしその手を読んでいたリヒトはカウンター魔法でヤミを待ち構えます。
ゴーシュに芽生えた仲間意識と新たな強敵三魔眼
ネタバレです。団長に拾われてから今まで妹のことしか考えていなかったゴーシュでしたが、アスタを心から信用し仲間と認めた精神的な成長によって2つの変化が生まれます。1つ目は他者を護るために魔法を使うようになったこと、2つ目は他者の写し身をつくる補助魔法を生み出したことです。
また、ゴーシュの隠された左目には魔力の蓄積された鏡魔導具が埋め込まれていました。この秘蔵の奥の手によって増幅した魔力でアスタに補助魔法をかけたことが、対サリー戦勝利の鍵となりました。
ヤミ登場後フィンラルの空間魔法によって他の傷ついた者たちと供に一旦街に戻り治療を受けたゴーシュですが、光魔法による傷は全て故意に急所を避けたものでした。
再度戦線に戻ったゴーシュにより撥ね返された最大魔法をリヒトが自らくらったことも、彼を傷つけないためだと明かされます。ゴーシュには全く心当たりはないようですが、リヒトはなぜか彼を知っているようです。
三魔眼と団長たちが天変地異レベルの凄まじい戦いを繰り広げる中、リヒトに奇襲をかけたヤミの本当の狙いは、注意を自分に惹きつけ魔力のないアスタの接近に気づかせないことでした。
ノーマークだったアスタの反魔法をまともにくらったリヒトは、その身にかかっていたという封印魔法が解かれます。アスタの持つ魔導書や反魔法の剣は元々「あの方」のものだと狂ったように叫び、辺り一帯を消し飛ばすほどの以前より遥かに強力な魔力が暴走します。
リヒトの身を案じた三魔眼は再びその魔力に封印魔法を施し、撤退します。
「ブラッククローバー」6巻の感想
待ちに待ったヤミの魔法を見ることが出来ます。リヒトVSヤミそしてサードアイVS魔法騎士団長3人の多彩かつ息を呑む大迫力なバトルは必見です。また、団員を護り育て信じることを忘れないヤミの団長としての器の大きさにはとても感動します。
終始緊迫したシリアスな展開が続きますが、そんな中でも相変わらず暴牛の騎士団は素直に笑わせてくれます。暗くなりすぎないところがこの作品の魅力の1つだと思います
さらに、6巻にもなると気になる伏線が多数あります。リヒトがゴーシュだけは護ろうとした事やリヒトに封印魔法がかけられていた理由、リヒトよりも戦闘能力が高いという「三魔眼」の実力やリヒトとの関係、そしてアスタの五葉の魔導書と「あの方」との関係についてなどが今後どのように明かされていくのでしょうか。
白夜の魔眼がもたらす怒涛の展開から目が離せません。
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