愛染の別荘に潜り込んだ鈴子と平賀。しかし、鈴子は愛染によって捕らえられ、津軽が監禁されている地下室へと連れてこられます。
自分の後を追い、仏蘭西まで来て助けようとしてくれる鈴子に、好きだと告げます。津軽は愛染の元で、何を画策しているのでしょう。
「明治メランコリア」6巻のあらすじ
津軽は、愛染を探っていたことを鈴子に話します。愛染のそばで情報を得ようとしたのです。
津軽と鈴子は監禁部屋から外へ出されます。そこには、津軽と鈴子2人と引き換えに、銃をひなに突き付けた平賀がいました。どうせ撃つことはできないと、からかうように銃をわざと自分の額に押し付けるひな。
そこに銃声が響き渡ります。
愛染の腕を貫いたのは、海軍を引き連れた倉田でした。津軽は、わざとひなの誘いに乗り、倉田へと情報を流していたのでした。
愛染と津軽は捕獲され、鈴子と共に日本に帰ると思われた津軽は、愛染になりすまし後始末をつけるため残ると告げます。そして、全てが終わったら帰るから待っていてほしいと鈴子に言うのでした。
「明治メランコリア」6巻のネタバレ
鈴子が日本に帰国して2年が過ぎました。
津軽のことは待たなくていいと津軽の母に気遣われますが、鈴子は呉服店の手伝いをしながら津軽を待ち続ける毎日を送っています。
町で綺麗な色のネクタイを見つけた鈴子は、春時に買って帰ります。鈴子にネクタイを締めてもらいながら、17歳になった鈴子との時間を振り返ります。そして、家を出ると告げるのでした。
鈴子と春時が帰宅すると、家の前には1台の車が停まっていました。現れた人物は、鈴子の実の祖父、秋山だったのです。鈴子の父が他界し、鈴子を探し当てた祖父が引き取りにやってきたのでした。
強引なやり方で誰の意見も聞かない祖父秋山は、有無を言わさず鈴子に婿を取るよう言います。その婿候補の人物と偶然秋山の屋敷で会った鈴子。その人物は平賀でした。
しかし、鈴子の知らないところで、祖父は愛染との結婚を決めようとしていたのです。
春時は、秋山の出現により、家を出ることを延期します。津軽より早くに廓へ迎えに行っていれば、最初に見るのが自分だったならば、鈴子は自分を選んでくれただろうか・・・
春時は思い悩むのでした。
結婚話を先延ばしにしようと、鈴子は平賀と婚約することを祖父に告げます。偽の婚約を平賀は了承し、時間稼ぎに加担してくれるのでした。
そんな中、津軽が帰国しますが、鈴子とは行き違いになり、会うことができませんでした。その頃鈴子は町へと買い物に出かけ、決起集会の暴動に巻き込まれてしまいました。
怪我を負い、病院で目覚めた鈴子。そこには、津軽、春時、河内が駆けつけていましたが、記憶をなくした鈴子は誰のことも覚えていないのでした。
感想
16歳まで待とうと決めていた春時でしたが、鈴子を大事にしすぎたのでしょうね、時間だけが過ぎていったようです。きっと強引に連れ去ることもできたでしょうけれど、春時の優しさは自分を苦しめるものになってしまったようですね。
鈴子を、孫を産むための道具としか見ていない祖父秋山。あまり周囲からの評判も良くないようですが、鈴子の優しさから、きっと少しずつ心を開いてくれることを願います。
決起集会の暴動で頭を打ち記憶をなくした鈴子、やっと会えたはずの津軽のことも覚えていない。この2年はいったい何だったのでしょう。
そして、津軽との記憶をなくした鈴子に、春時はどう接していくのでしょう。
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