リアルな観点で競技テニスの世界を描く、「ベイビーステップ」の2巻です。地道な練習を重ね上達してきた栄一郎ですが、まだ秘めている才能があるようで、徐々に周りの人々も気付いていきます。
ここから、栄一郎のテニスが本格的に始まろうとしています。
「ベイビーステップ」2巻のあらすじ
前巻から続く逞との対決の最中、奈津のアドバイスにより栄一郎はリターンの基礎をつかみもう少しで打ち返すことができそうになります。しかし最後の1球、逞が打ったのは予想外のスライスサーブで、栄一郎のラケットは届きもせず終了となります。
対決を見ていたコーチは、全国クラスの逞のサーブを詳細にとらえることができる栄一郎の眼の良さに気づき、1ヶ月後に開かれる試合に出ることを勧めます。
初めての試合に不安が募る栄一郎でしたが、第1シードになるほど強い奈津でも試合は不安であることを知り驚くと同時に、気が軽くなり不安を受け入れることができます。奈津とお互いを応援する約束をし、栄一郎はさらに練習を重ねていきます。
そして夏休みに入り、いよいよ大会当日となります。栄一郎は初めての試合にどう臨むのか。また、この日が栄一郎にとってどのような一日となるのでしょうか。
初めての試合
ネタバレです。栄一郎の対戦相手は第5シードの大林良。試合前、逞の乱暴ながらも的確な檄のおかげで、戦う強い決意をもってコートに立つことができます。開始直後、眼の良さと反復練習の成果で、なんと大林から4連続のリターンエースを決め1ゲームを先取します。
しかし、まだ下手くそなサーブしか打てないなどの経験不足を見破られ、実力差が歴然となった流れのまま、あと1ゲーム取られると負けというところまで試合が進んでしまいます。
そこから、1球でも多く返すことに全神経を集中したおかげで、これまでとは視点が大きく変わった栄一郎の眼が、大林の動きをとらえます。ラケットの動きやボールの速度など、あらゆる視覚情報からボールを拾いまくるのです。
結局は善戦むなしく敗れた栄一郎でしたが、対戦相手の大林を始め、周囲の人々に強いインパクトを与えたのでした。
その後の展開とまとめ
負けはしたものの、素晴らしい体験だった試合を思い返すとともに、栄一郎は自分の眼の良さが才能であるのかもしれないと気付き、胸を高鳴らせます。この時、「コツコツやって強くなりたい」という強い想いが栄一郎の中に芽生えたのです。
ベスト8に進んだ多くのライバルの試合を見つめる栄一郎に、そんな想いを感じ取ったコーチは、勝つための練習として早朝指導をします。そこでコントロールの法則を教えてもらい、栄一郎は上へつながるがる道を見つけます。
栄一郎がそのコントロールの基本を身につけたと思われる頃、逞がその場にやってきます。どうやらコーチが呼んでいたようなのですが、続きが気になる終わりかたです。
どのような意図があるのか、そしてこれから栄一郎と逞はどのような関係になっていくのか、早く知りたくてたまりません。
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