サスペンスの中盤からクライマックスへと向かう中で犯人の推理と絞り込みに入っていきます。この辺りにくると怪しい人物が絞られています。
しかし逆転という可能性もあります。この鳥籠ノ番も黒幕が絞られそうです。しかし何か引っかかるものがありそうです。
「鳥籠ノ番」3巻のあらすじ
白鷺雲が黒幕と言う郭の推理に反発する黒辺。しかし必要以上にその推理に拘る郭と黒辺の対立はメンバーを険悪なムードにさせるまでになっています。「めんどくさい」鷹原の一言で我に返るメンバー達。
雪の雰囲気も良くなると同時に次の「選択」のステージへと向かう途中で黒辺は雲との想い出にふけっていました。雲との出会い、話した内容、告白された事など。そして次のステージは楽園のような場所でした。今までの無機質な場所と違い戸惑う一行。
そして白い鳥が話し始めます。「ワタシノタマゴサガシテ」。次の選択は何なのでしょう。
新たな犠牲者と黒辺の過去とは?
ネタバレです。この3巻では黒幕に近づくような推理が始まります。まず郭の推理なのですが白鷺雲が今回の黒幕として何らかの理由でみんなを集めたとしています。この推理は郭の価値観が大きく影響しています。
人を信用しない「自分に向けられる姿が彼女のすべてだとでも思ってるのか」というこの言葉に集約されています。そして黒辺の「人を試すような行為を極端に嫌っていた」と信じる気持ちを出します。
この対立は前巻からの続きでこの巻の冒頭で触れられているのですが、鷹原の一言と雪の行動でひとまず終了します。そう黒幕探しも大事ですが脱出が先決です。
次の選択ゲームは今までの暗い場所と違い明るい場所で雰囲気が変わります。そして「ワタシノタマゴサガシテ」と話す鳥の言葉をヒントに脱出の鍵を見つけます。無数にあるタマゴハ固定されていてタマゴのふたを開けると矢印があります。
これを辿り次のタマゴを開けるとまた同じように矢印とこれが出口に向かうのか疑問に思った郭はおかしいと感じ、「これが選択なのか」という事と中にいる鳥の様子の違いで「アヒルしか首輪をしていない」事に気付きます。
その時次の言葉「ワタシノタマゴイジメラレル」その言葉に血の気が引いた郭は「早くしないと手遅れになる」と鳩谷に話す。そして続けてここは「みにくいあひるの子の部屋だと」。ここを脱出するには一個しかない白鳥の卵を避けないといけないのです。
その時その卵を鷹原と雀野が発見し触ろうとした時に郭と鳩谷が止めます。鷹原の無事を喜ぶ鳩谷ですが矢が彼を貫きます。実は雀野が先に触っていたのです。動けない鳩谷は他のメンバーに先に行くように話します。しかし一人鷹原が残り看病に当たります。
そして次の部屋を目指し二人を助ける約束をします。そしてその途中に雪は黒辺の集中力と常に考える癖について聞きます。少し間を置いて黒辺は自分の過去を話しはじめます。
彼は母と二人暮らしで母親はいつも元気で黒辺も今とは違い大きな声で泣き笑い遊ぶ子供でした。しかしそれは新しい街に引っ越したある時を境に状況が変わります。母の仕事の都合で引越し7年程経ち11歳なった黒辺は母と魚屋へ行きます。そこで母に声をかける一人の男。明らかにいつもと違う母の様子に不思議に思う黒辺。
しかしそんな事を忘れかけたある夜、寝ている二人の前にフードを被った1人の男が立っていました。この男は二人を襲います。母から逃げるように言われる黒辺。二人の運命は?
感想
3巻では黒辺と郭の対立を中心にしながらも黒辺の過去と鷹原と鳩谷の物語が描かれています。もちろん謎解きもあります。続々と分かっていくこの屋敷の謎。みにくいあひるの子と青い鳥と言う二つの物語が何か関係しているようです。
みにくいあひるの子はここで完結したかのようですが、まだ伏線がありそうです。青い鳥はこのゲームの根本的な物に関係していそうです。
黒辺の独り言を言いながら考える癖は辛い過去が関係していて母親との楽しい思い出を壊したフードの男が鍵を握っています。そしてこのフードの男は何者なのかという事も謎として残りました。謎が一つ解決してまた新たな謎が出る。しかし解決のスピードは速くなっていくのはエンディングに向けた演出でしょう。
描写的に陰と陽がしっかりしていて暗い場面と明るい場面がはっきりしているのでメリハリがあり大変読みやすいです。続きが凄く気になります。
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