心が躍ると言う言葉があります。特に男性に支持されるのがバトルアクションです。何か体が動いてしまうといった感じでしょう。そんなバトルシーンが素晴らしい作品を紹介いたします。
見ているだけで体が動いてしまうそんな作品を選んでみました。男性・女性問わず読んでみて下さい。日常のうっぷんが飛んでいくような感覚になりますよ。
1.ブラック・ラグーン
船の上でいきなり殴られる一人の男。そしてイカツイサングラスの男が銃を向ける。そのイカツイ男はダッチと呼ばれ、仲間と思われる女性がその男を殺すように言うが、ダッチは聞きたい事は聞いたからもういいと言う。ホッとする男だが、それも束の間そのままこの二人に船で連れ去られてしまいます。
一方、ある会社の役員会ではマフィアへの対応について話し会っていました。その内容はあるディスクを、まだマフィアは手に入れていないと言う事でした。その事への対応でした。
場面は変わり、ダッチと仲間のレヴィがケンカをしていました。このさらった男の処遇を巡っての意見の対立でした。そしてこの男が役員会で話されていたディスクをどう扱うかを知っているようでした。彼の名前は岡島緑郎、全く平凡な男です。
そしてダッチ達と意気投合して酒屋で飲んでいると、いきなり軍隊のような男達が現れ、戦場のような戦いに巻き込まれていきます。敵を軽く倒していくレヴィとダッチ。危険な状況に会社に電話をする緑郎。しかし非情にも会社は彼を切ります。
敵を追い払ったかと思ったのも束の間、今度はヘリの集団が襲ってきます。
この漫画はアメリカンコミックのようなタッチで、ド派手な銃撃戦が持ち味です。タイの架空都市ロアナブラを中心に描かれる裏社会を中心としたアクション漫画です。一流商社の社員緑郎がラグーン商会という違法な運び屋に拉致され、その後仲間になる所から始まります。
一話目からフルスロットルのバトルは大変気持ちいいものです。そして登場人物もダッチとレヴィなど一筋縄でいかないような、キャラが登場して大変興味深いストーリーがてんかいします。
海外を舞台にしている事で非現実的な状況でのストーリーが展開します。そして国際的な陰謀がうごめく中、スケールの大きいアクションとストーリーが楽しめる漫画です。
2.バジリスク
慶長19年。そこには天下をとった徳川家康と柳生宗矩、服部半蔵が並んでいた。彼等の見つめる先には甲賀忍者風待と伊賀忍者夜叉丸が対峙していた。常人とは思えない動きで攻撃を仕掛ける夜叉丸。それを受け止める、風待。
息をもつけぬほどの緊張感が二人の間に流れます。夜叉丸の攻撃が決まったかと思いきや間一髪の所で交わし、逆に攻撃を仕上げます。二人の戦いは城全体を使った戦いとなります。
この戦いは甲賀の甲賀弾正と伊賀のお玄との戦いでもありました。そしてこの戦いを望んだのは家康でした。元は天海に身内の争いが徳川の政治を揺るがすと伝えた事に始まります。それを避けるために忍者を使った戦いで二つの勢力の優劣を決めるという事でした。二人の戦いは決着がつかず家康の制止で終わりました。
その二つの勢力とは3代目の将軍を国千代(甲賀)と竹千代(伊賀)で争うという事でした。そして10対10の骨肉の争いが始まろうとしていました。
元々は空想時代劇の巨匠山田風太郎さんの「甲賀忍法帖」をベースにした漫画です。小説でもスケールの大きなバトルが繰り広げられますが、漫画でもその世界観が壊される事無く描かれています。
甲賀弦之助と伊賀の朧は恋中であり、運命に翻弄されるなど単なるバトル漫画という枠を超えた歴史ミステリーに仕上がっています。また、根底には伊賀と甲賀という敵対した二つの勢力の和睦という深いテーマも流れています。
また、肝心のバトルは常人を超えた戦いが繰り広げられ、見る者を圧倒するほどの迫力で迫ってきます。描写も丁寧で糸一本の流れが大変繊細にかつ大胆に描かれるなど引き込まれる漫画です。時代物が苦手な方でも楽しめると思います。
3.ブラック・エンジェルズ
悪徳な男が札束を数えていると、どこからとなく降りてきた黒装束の男が首筋に一本の鋭利な物で殺します。この殺された男は悪徳な金融業者でした。その事が世間では現代の仕置人として話題となっていました。
その事件が起きて間もなく、蛭川という刑事が精二と呼ばれる前科持ちであるが真面目に食堂を経営していたのですが、前科持ちというだけで逮捕しに来ました。蛭川は容疑も固まらない精二を逮捕して連れ去ります。その様子を呆然と眺める眼鏡をかけた大人しそうな青年雪藤。
そして容疑不十分で釈放された精二を必要以上に見張る蛭川。その後も精二への嫌がらせは続きます。そんな中耐えていた精二でしたが最愛の妹が乱暴され、怒りに任せて蛭川の元へ行くと、そのまま銃で殺されてしまいます。
その不合理な様子に雪藤は黒い服を身にまとい自転車のスポークを手に取るのでした。蛭川の後ろに立つと、「黒い天使、地獄に堕ちろ」と蛭川を殺しました。そしてそのまま雪藤はこの街を去っていきました。
平松伸二先生の代表作です。平松さんはドーベルマン刑事を初めとするバイオレンス系のアクション漫画の描き方は超一流で見る者を引き込む力があります。初めは必殺仕事人のような悪きを表に出ず裁くと言う内容ですが、以降は大きな悪の勢力に立ち向かっていくと言う内容になっていきます。
ダークな世界観が根底に流れていて、前半でもその泥臭さとダークさが見る者の苛立ちを見事解消してくれます。キャラも魅力的で大人しい風貌に似あわない冷静さと大胆さを持つ雪藤、鋼鉄の肉体を持つ松田、クールビューティーでナイフ使いの麗羅、銃などの使いになれているジュディーなど個性的な面々が色々な戦法を駆使して、展開するバトルは迫力満点です。
根底にあるダークさとバトルのグロさも気にならない程のアクションと勧善懲悪の精神は、この漫画の魅力の一つです。この漫画から派生したスピンオフの漫画も登場するなど1つの現象を作りだした漫画です。
感想
いかがだったでしょうか。バトル漫画3本紹介させて頂きました。どの漫画も迫力あるバトルが持ち味ですが、それだけでなくその底に流れる人間臭いストーリーにも興味をもって読むとより一層楽しめます。
見ていて、スカッとするようなバトルもあればちょっときつい場面もあります。しかし全般的にスカッとします。日常のストレスから解放されるようなそんな心地よさも感じる事が出来ます。
漫画選びに困った時には、こんなバトル漫画は大変読みやすく日常を忘れる事が出来ます。何も考えずに読み進むと迷っていた事が取れていくような気がします。ちょっと苦手という人も、ぜひ手に取って読んでみて下さい。
この記事へのコメントはありません。