女子高生×男やもめ+幼稚園児の娘=…?
半年前に妻を亡くした高校の数学教師、犬塚公平は娘の幼稚園児つむぎと、やもめ暮らしの真っ最中。料理が出来ないため、出来合いの弁当暮らしを余儀なくされています。
そんな中、二人はお花見に行った公園でひとりで手作り弁当を食べている女子高生に出会います。家がご飯屋をしている彼女の名前は、飯田小鳥。
このひょんな出会いから、小鳥と公平親子との、二人三脚で手作り料理を作って食べる集いが始まるのでした――。
「甘々と稲妻」1巻のあらすじ
高校の数学教師犬塚公平は、半年前に妻を亡くし一人娘の保育園児、つむぎと二人暮らし。料理が出来ないため、コンビニ弁当ばかりの毎日です。
ある日お花見に行った公園で、二人は手作り弁当を食べながら泣いている一人の少女に出会います。母とお花見を約束していたにもかかわらず、ドタキャンをされたため、ひとりで全部弁当を食べてしまったという少女、飯田小鳥は手作り弁当を羨ましそうにするつむぎを見て「今度食べに来てくださいね」と、公平に母がやっているというご飯屋「恵」の名刺を渡します。
そして公平がいつものように弁当を買って帰った日の事、つむぎが料理をしている番組を見て「ママにこれつくってっておてがみして」と公平に言ってきます。
たまらなくなった公平は、つむぎを背負うと「恵」に走って向かいます。途中で電話をするも、店はあいにく休みでした。しかし、公平は娘においしいものを食べさせてやりたいと電話で頼み込みます。
そして到着した店の板場にいたのは、以前出会った少女、小鳥でした。母は出かけているという彼女は、お米くらいは炊けます、と土鍋を出してお米を炊き始めるのでした。
「甘々と稲妻」1巻のネタバレ
ネタバレです。明らかに料理が出来ない様子の小鳥でしたが、待っているつむぎは楽しそうです。お父さんと一緒のご飯がひさびさだというつむぎに、公平はつむぎ一人に食事をさせて、その間に家事をしていた自分に気づきます。
なかなか炊けない米を待ちながら、公平は妻が料理をしていた時の事を夢に見ます。食の細い公平に、おいしいものを食べてほしいという妻。気がつくと、いつしか米が炊けていました。炊きたての米をつむぎと小鳥と食べながら、公平はつむぎが美味しそうに自分を見ながら食べるのを見て、思わず涙が出てしまいます。
「これからはこんなふうに父さんがおいしいもの作るから、いっしょにおいしく食べような」
という公平につむぎは大喜びします。
そんな二人を見て、小鳥はある提案をします。ほとんど夕食はひとりで食べることになっているという彼女は、犬塚先生、と公平に呼びかけます。
「私とごはんをつくってたべませんか?」
なんと小鳥は公平の勤務する高校の生徒だったのです。
特定の生徒と一緒に食事をするという事に公平は悩みますが、つむぎは乗り気です。小鳥の母も交えて話をすることになりましたが、多忙な小鳥の母は公平達との食事会に賛成する手紙を残し、仕事に行ってしまいます。
そして、公平達は皆で料理を作ることになりました。昔包丁で深く手を切ったことのある小鳥は包丁がトラウマになってしまっていましたが、公平と分担をし、無事に豚汁をつくることが出来ました。
包丁が仕えない小鳥は代わりに食材を切ってくれる人が必要だったという目的を知り、公平は利害の一致として、ご飯を作って食べる集いを受け入れます。
こうして、公平親子と小鳥の食事会は無事スタートすることが出来たのでした。
「甘々と稲妻」1巻の感想
2016年にアニメ化もされたこの「甘々と稲妻」は、父子家庭である公平とつむぎのヒューマンドラマもさることながら、何と言っても食事がとても美味しそうに描かれています。
身近な料理が調理シーンを含めて丁寧に描写され、土鍋で炊くご飯や豚汁、煮込みハンバーグなど、思わず自分でもつくってみたくなります。レシピも細かく記載されてあるので、初心者向けのちょっとした料理本としても使えてしまうほどです。
ドラマはまだ始まったばかり。公平と小鳥たちの食事会は、どのようにレベルアップしていくのか、そして公平を意識しているらしきふしもある小鳥と、公平達の関係に変化はあるのでしょうか? 初々しい少女の思いは恋なのか、父性を求めるものなのか、先が大変気になります。
ご飯漫画好きだけでなく、広く万人にオススメしたい良作です。
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