悠久の歴史が現在の私たちを作っています。それは人の歴史であり、その後人々は新しい歴史を作っています。そんな歴史物語は波乱有り、ロマンス有りの物語が綴られています。日本・世界問わずそんな悠久の物語が語られています。
そしてその流れは漫画の世界でもあります。漫画だからフィクションもありますが、ノンフィクションの話もあります。一つのジャンルとして人気のある漫画ジャンルとなっています。そんな歴史漫画のお勧めを紹介いたします。
1.キングダム
中国春秋時代。当時秦と呼ばれていた中国は各地で戦争が行われ戦火が消えない事はなかった。ある農村に戦争で行き場を失った信と漂という仲の良い二人がいました。二人は「天下の大将軍」となる為に切磋琢磨していた。
信は出来そこないで今日も主人から叱られていました。一方漂は天才肌で何をやっても出来る人間でした。お金を貯め、剣の修行を通じて早くこの場所から抜け出たいと思っていました。
ある時二人で剣の修行をしている二人の前に一人の偉い人がいます。彼は昌文君と言いました。その後二人の家に訪れた昌文君は漂に士官の道を与えます。しかし信は選ばれず、漂は信も共に士官をとお願いしたのですが、士官は1人でした。熟考の末漂は王宮勤めを始めますが、ある夜傷だらけの漂が信の前に現れます。そして息絶える前に「天下の大将軍」となる事を託します。
壮大な中国の歴史をモチーフに描かれるこの漫画は歴史漫画という枠を超えて大人気です。二人の少年(信(後に始皇帝の右腕となる)と漂)から漂が死んでしまい、夢を引き継ぎ後に漂に似た政(後の始皇帝)に会います。その事から壮大なストーリーが繰り広げられます。
この時代の中国の物語は人気が高く特に有名なのは「三国志」ですが、この漫画も負けず劣らず人気が高く新しい流れを作っています。
少しづつ読むのでなく、一気に読んで雄大な中国の歴史の流れに乗りたい漫画です。
2.花の慶次
時は戦国、戦国武将滝川一益の次男で前田家へと送られた前田慶次は天下の傾奇者として有名でした。今日も自由気ままに場内を遊び歩いていたが、ある時、一益は悪魔の馬として有名な馬を退治するように命令します。そして慶次は気ままにその場所へと忍びの者捨丸と一緒にその場所へと向かいます。
戦国の世を自由奔放に生きた前田慶次を中心に描きます。戦国という人が信用できない時代に儀を重んじた前田慶次の生き様が人々の心や時代を動かします。
歴史漫画の一角として大変人気を博した漫画です。傾奇者(変わり者)前田慶次を中心に戦国の世を描いたこの漫画の魅力は、実在の人物と慶次のやり取りを時には静かに、時には激しく描く事で作品の重厚性を表現しています。
特に徳川家康や豊臣秀吉とのやり取りは漫画史に残る名場面として印象に残ります。そして、直江兼続との友情は作品の基本線となっています。実在の人物を描く事でリアリティーを強調させています。
当然前田慶次は実在の人物で、この作品も「一夢庵風流記」を原作として「北斗の拳」で有名な原哲夫さんが作画を担当しているので劇画調のタッチは大変迫力があります。現在でもコアなファンが多く、前田慶次は好きな偉人ランクで上位にくるのはこの漫画のお蔭でしょう。ぜひ、一読を。
3.修羅の刻
不敗を誇る古武術陸奥圓明流の使い手、陸奥九十九は現在でも最強の名を欲しいままにしていました。その歴史は古く幾千年もの時代を超えてきました。そしてその先祖たちも数々の武勇を繰り広げていました。
歴史の陰に陸奥ありと言われる程、時代に大きな影響を及ぼし続けました。数々の名だたる歴史上の偉人との戦いや関わりがその後の時代の流れを左右しています。
「修羅の門」があり、この話は修羅の歴史とも言えます。修羅シリーズの特徴はシャープな格闘の動きを無理なく描いている点が特に見所です。人物のタッチは柔らかいのですが、その柔らかさが逆に人物の迫力を醸し出しています。
歴史漫画として捉えられるより、バトル漫画としての認知が高いのは修羅の門の影響もあるでしょう。ただ「修羅の刻」は刻という感じが示すように、歴史を陸奥圓明流との流れで追いかけているという点です。
宮本武蔵や沖田総司から始まりワイアットアープやリンカーンまで更に時代は上り、源義経まで登場します。そして昭和編に入り修羅の門へと続きます。この壮大な歴史物語が人気の元となっています。クールなタッチは大変読みやすいです。
感想
いかがだったでしょうか。歴史漫画の時代や舞台を変え、3作紹介いたしました。今回紹介した以外にもたくさんの名作があります。例えば項羽と劉邦を中心とした「赤龍王」、世界に目を向けるとヴァイキングを描いた「ヴィランド・サガ」、少女漫画に目を移せば「ベルサイユのばら」、戦国に目を移せば山田風太郎さんの小説の漫画家「甲賀忍法帖」「魔界転生」などもあります。
挙げるときりがないですが、歴史が苦手な人でも、漫画ならという方も多いでしょう。特にベルサイユのばらなどはフランス革命を舞台にしているのですがあまりそういった事を気にしなくても大変楽しめます。
実在の人物を歴史として追いかける漫画がある一方、空想的な歴史漫画もあり誰も昔の事は、確実には分からないという事が漫画の創作意欲を湧き立てるのでしょう。また隠れた歴史漫画の名作と言えば「日本の歴史」が学校の図書館にあります。
歴史ロマンを楽しんで読むと違った目線で明日から過ごせそうです。
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