漫画は時として残酷な程リアルな現実や想像も出来ないような結末を用意している事があります。そしてその事がトラウマとなる事もあります。しかし不思議なものでそのような酷い描写があるにも拘わらず読み進むと、気になって仕方がない事があります。
現実から目をそらしたい言う気持ちもあるかもしれませんが、怖いものみたさで見てしまう漫画もあります。ただ、見た後にどんな気分になろうと責任はもちませんが。
1.不能犯
怪しい雰囲気を持つ男宇相吹正はある男と喫茶店で会っていました。その男は闇金融業者木島でした。宇相吹はその男の前でアイスティーを垂らすとそこにいた蟻が死んでいました。そしてその闇金融の男は恐れて毒だと思い込みます。そして毒を盛られたと思った木島は大きく乱す事もなく、死んでしまいました。
しかしその後の検査で木島の体からは毒らしきものは発見されませんでした。
宇相吹は人の思い込みによって、人を殺す事ができます。そして彼が裁くのは一癖も二癖もある人間だけです。オムニバス形式で一話完結の様子をとっていますが、一話と二話は繋がっています。木島の死に疑問を持つ女性刑事夜目は宇相吹に近づきますが、実は彼女誤認逮捕により人を自殺に追い込みます。その事は彼女の汚点になっています。
その後彼女も宇相吹の術中にはまり死んでしまいます。とにかく描写がグロイです。そして登場人物も暗部のある人物ばかりです。正義を振りかざす展開なのですが、何かすっきりしない、何かひっかるような終わり方にはもどかしさを感じます。しかし癖になりそうです。
2.ミュージアム
降りしきる雨の中一人の男と子連れの女性が対峙しています。彼女は口を開きます。「あなたは刑事なのに私たちは捕まえられなかったのね」。男の名前は沢村。優秀な刑事でした。沢村は今、連続殺人事件を追っていたのですがその殺人方法が常軌を逸していました。その方法とは腹を空かした犬に鎖をつけられた人間を殺させるという方法でした。
一方堤という自堕落な生活を送ったオタクっぽい青年がいました。彼は宅急便が来たと思い、玄関を開けるとそこには誰もいませんでした。警戒する彼の前に突然、カエルのお面をつけた男が立っていました。そして堤を連れ去ると私刑を言い渡しました。そしてその刑罰の名前は「母の痛みを知りましょうの刑」でした。
実写化もされる程の人気作品です。サスペンス要素もあるのでストーリー展開が楽しく読めます。刻々と迫る恐怖が癖になりそうです。
しかし、カエル男の不気味さとその彼が下す罰はグロテスクです。前述にもあるように犬に食い殺される「ドッグフードの刑」の死体は非常に見づらい程の描写です。更に「母の痛みを知りましょうの刑」はもっとグロく、残酷になります。ちょっと直視しづらいです。
最後もグロく残酷な展開が待っています。癖になりますが、傷みが伝わってくるほどの描写が次々と現れます。何か解決して終了してもすっきりならない感じが残ります。
3.デビルマン
大人しい少年不動明は同級生の美樹と仲良しでした。今日も仲良く二人で帰っていると、不良グループに絡まれます。しかし明は大して抵抗する事も出来ず、逆に美樹が不良に突っかかります。
しかし女性の力では屈強な不良にかなう訳もなく、一転ピンチになります。その時親友の飛鳥了が現れその場をしのぎます。そして二人は飛鳥の車で移動していると飛鳥は変な事を話す。
飛鳥の父はデーモン(悪魔)の研究をしていて、その父が悪魔に取り込まれたというのです。更に、それに対抗するにはデーモンを自分に取り込み悪魔の力を使わないといけないのです。そして明はその事を受入れ、デビルマンとなりデーモンと対峙します。
アニメ版ではヒーロー物として人気を博したデビルマンも漫画版はかなりグロく、やりきれない感情を持たせます。デーモンとの闘いでもそれが顕著に現れます。またデビルマンにはトラウマになるといった声も多いです。
永井豪さんの漫画はアニメ版と違い、結構グロく残酷描写を含む為に驚きを隠せないです。アニメから入っていくと、漫画版の衝撃は力が抜ける程です。デビルマンだけでなくマジンガーZや魔神カイザーなどは直視が難しい程の描写です。
しかし、永井さんの作品に現れる人間の本能や残酷さの描写は見事で、それが哀しみを表し、優しさを表現してくれています。
感想
いかがだったでしょうか。トラウマになりそうな漫画3本紹介いたしました。どの漫画の描写もグロく、思い出しただけで寒気や嫌な気分になりそうです。他にも「魔法少女ジ・エンド」のように残酷描写をこれでもかと出してくる漫画もあります。
他にも「カイジ」のように人間の汚い部分を見せつける漫画もあります。そして最後に触れたデビルマンのようにアニメ版とは全く違う漫画もあります。
今回のテーマの漫画は人が見たくない物が真実である場合もあり、それがトラウマとなりある時、ふと思い出される事もあります。読むと元気がなくなる場合もありますが、癖になるのも確かです。しかし閲覧には十分気をつけてください。
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