マンガトレジャー

――四年ぶりの故郷は、一夫多妻制になってました。

男運のない小春が夢破れて帰還したふるさとは、一夫多妻を容認するとんでもない条例――その名も、ハレ婚が試行されていました。

三人目の妻として妙な男からプロポーズを受けた小春は、その申し出を受け入れるのでしょうか？

「ハレ婚。」１巻のあらすじ

小春は、東京で出来た三人の恋人が全て既婚者だったという男運のない女。男なんて信じないと郷里に帰りますが、そこではとんでもない条例が試されていました。

一家族四人まで奥さんを持てるという、その名もハーレム婚、略してハレ婚です。

そんな事もつゆしらず、小春は父が入院している病院にお見舞いに向かいます。そこで小春は、妙な男に出会いました。

「小春…ちゃん？」と自分の名前を呼んで号泣する男は、小春に抱きついてきます。逃げ出した小春は、思いの外元気に見える父に安心しますが、父はもう元のように歩けなくなっていました。

そのため、実家の喫茶店はたたむと母は小春に言います。しかし、あきらめきれない小春は、店をひとりで開店します。店を継ぐという小春に、母はあくまで反対の姿勢を崩しません。よってくるのは既婚者ばかりなので、恋も結婚ももうしないという小春に、店に来た友人はハレ婚があるので関係ないと言い放ちます。ハレ婚の事を知らない小春は、戸惑うばかり。

そこに、昨日の男が現われました。男にコーヒーを出しますが、男は小春に五円を渡し、小春を健気で可愛いだけの女と言い放ちます。

苛立つ小春ですが、翌日も客は全く来ません。その時、やってきた母は小春に借金でもうすぐ店も家も差し押さえられることを明かします。

その時また現われた妙な男は、事情を聞くとポンと一千万をコーヒー代だと小春に渡します。ゆずとまどかという二人の美女が妻だという彼は、小春に僕と結婚しないかと言い、堂々とこう言い放ちます。

「幸せにするよ。三人目だけど」

「ハレ婚。」１巻のネタバレ

ネタバレです。ハレ婚を知らない小春は、ハレ婚を説明されて驚愕します。小春は受け入れられないだろうと妻達は予想しますが、男は小春は自分を必要としていると余裕の態度。それを金で釣ろうとしていると受け取った小春は、男を殴りつけ、追い出します。

しかし、家と店の差し押さえが迫り、悩む小春は、男が金をやるから結婚しろとは言っていなかったことに気がつきます。

「お金だけもらえないか聞いてみよう」と、小春は喫茶店の常連だったらしき男の事を父に聞きます。

男の名前は龍之介。しかしそれ以外の情報が全く得られなかった小春は、流されるままに訪れた神社でお参りをします。そこで再会した龍之介に、この神社は十二年前に小春と初めて会った場所だと聞かされます。

「キミに恋をしてからここは僕の憩いの場所」

龍之介は、小春がお金だけもらおうとしたことも見抜いていました。お金をくれることを快諾した龍之介ですが、必要なお金は三千万円だったのです。

小春を助けるため、龍之介は家を売り、二人の妻は小春を罵倒します。

そこで小春が出した結論は、結婚する事。

「やってやるわよ！　三人目の妻……！」

小春の結婚は、果たしてうまくいくのでしょうか――？

「ハレ婚。」１巻の感想

女の子が綺麗で可愛くて、お色気シーンもしっかりある「ハレ婚。」ですが、ストーリー的にはむしろ女性の方が楽しめるのではないかと思います。

恋に破れて都会から田舎に帰った小春は、謎の変態イケメン龍之介に愛されて、プロポーズされ、借金もポンと返してもらえます。

主人公にとって都合の良すぎる展開ですが、何らかの理由で龍之介が十二年前からずっと小春を好きだというファクターが、物語を男中心のハーレム漫画ではなく、むしろハーレクインのように見せています。

勢いで結婚をすることになった小春ですが、結婚生活はどうなってしまうのか、そして龍之介と小春の出会いとは？

まだまだ謎の多い「ハレ婚。」の次巻が気になります。

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