人間にとって食事は大変意味のある物で、生きる為だけでなくその料理だけでなくその人のドラマがあるのです。料理それぞれに意味があるように、その料理を作る人や食べる人に意味がありドラマがあります。
そんな食事に関するグルメ漫画は1ジャンルとして成立していて、その漫画にはたくさんの料理のドラマがあります。またそのドラマだけでなく、作る工程や出来上がりの描写などは食べたくなる程のクオリティーがあります。そんなグルメ漫画を紹介いたします。
1.ミスター味っ子
味吉陽一は少し生意気な中学生です。父が亡くなった後、日之出食堂を母親と守っていた。一方日本料理界の重鎮と呼ばれる村田源二郎は高級料理店での試食を終え、厳しいジャッジを繰り広げていた。秘書の垂目に料理人の心構えを説いていた。
街を当てもなく二人歩いていると、壊れそうなお店を発見する。そのお店の名前は日之出食堂と言い、陽一が切り盛りするお店です。村田は躊躇なく入ろうとするが、垂目は格が違うと嫌がるが村田は気にする事もなく店に入っていく。
そこは労働者が集まる定食屋といった雰囲気で、高級店とは違う騒々しい雰囲気でした。そこで悪態をつく垂目に陽一は食べてから文句を言うように叫びます。二人は店の看板メニューカツ丼を頼むと、その味に二人は驚きを生みます。
グルメ漫画の草分け的な存在でとにかくこの漫画の面白さ・良さは陽一(味っ子)が次々と料理勝負に挑んでいく所もそうなのですが、料理のタッチが自然とおいしそうに見える所です。特別凝った描写ではないのですが、料理に勢いがあります。
本当にそこに料理が存在するかのように、描かれるような描写がこの漫画の魅力ではないでしょうか。
2.くーねるまるた
ポルトガル留学生のマリアは貧乏学生で、大学での役目は終わったのですが、日本から離れたくないと貧乏アパートに住み続けていました。そんな彼女が作るお得レシピは最高です。
お金がなくても楽しく振る舞うマリアの姿が可愛いです。そしてマリアの作る料理はアイデア満載です。干し鰆のコロッケはアイデアが溢れているだけでなく、大変おいしい料理に見えてきます。他にもたくさんのアイデア料理が出てきます。しかしお金がないので、中々思うようにいかないのですが、そこをマリアのアイデアで切り抜けていきます。
話としても面白く、レシピとしても使えるお得な漫画と言えます。
3.食戟のソーマ
幸平創真は少し生意気な中学生ですが、料理の腕はたちます。そして創真の目標は父城一郎を超えるような料理を作り、自分の定食屋を引き継ぐ事でした。しかし城一郎は店を閉めて旅に出ます。
しかし創真の前に土地買収の会社が来て嫌がらせを続けますが、創真は料理の勝負を挑みます。買収しようとする面々は肉を食べたいと言いますが、肉は彼等が隠していたのです。そこで創真はアイデアでこの難局を乗り切り、更に彼等に「おいしい」と言わしめます。
そして、海外にいる父城一郎からの命令で料理の名門遠月茶料理學園に入学します。ここから創真の新しい料理への挑戦が始まります。
この漫画の面白さはグルメ漫画としての料理への入り方や、創真の作りだす料理の斬新さが魅力です。当然料理バトルも緊張感があり、大変興味深いものではあります。
そして出て来る料理がおいしそうに見え、更にその料理を食べた人達が少し官能的な恍惚の表情や描写が面白く、料理のおいしさを更に引き立てていきます。
一人の料理人の成長を通して、バトルあり、感動ありと盛りだくさんの漫画です。
感想として
いかがだったでしょうか。グルメ漫画を3本程紹介しましたが、まだまだグルメ漫画はたくさんあります。ドラマにもなり一人の板前の成長を通した「味いちもんめ」やもはやレジェンドとも言えるグルメ漫画で山岡と海原の対決を通して料理の本当の質を教えてくれる「美味しんぼ」。
また家族の絆を料理を通して教えてくれる「クッキングパパ」や「甘々と稲妻」など挙げるときりがありません。北海道の寿司屋を舞台にした「将太の寿司」などの隠れた名作もあります。
グルメ漫画とひとくくりにしてもその内容は様々ですが、その根底にあるのは料理への愛情・料理人への愛情など普段忘れがちなテーマです。また食材を常に大事に扱っているのもこのグルメ漫画の特徴です。
現在でもたくさんのグルメ漫画が出てきていますが、どの作品の料理も立体感ある描写で空腹感に捉われたりするのですが、読み終えるとなぜか満足感があります。今後どんなグルメ漫画が出て来るか楽しみです。
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