今巻では、ニコラの重要な抱える秘密の一つが明らかになります。
スカイタルカスにたどり着いたホープ達は、ニコラ出生の秘密を握るラザフォード公爵を探します。
スカイタルカスには、ビートの師匠であるジョエル・バーンズもいて、彼は宗教戦争の続くスカイタルカスの義勇軍を率いていました。冷戦状態だった街は、ニコラ達の訪れにあわせるかのように、戦火が巻き起こり、広がっていきます。
「PEACE MAKER」5巻のあらすじ
スカイタルカスは、タル教徒がカンサス教団からの宗教弾圧を逃れるために作られた街で、何百年たった現在も宗教戦争は続いています。
そのスカイタルカスには、ビートの師匠、ジョエル・バーンズがタル教を守る義勇軍の指揮をしています。バーンズ師匠はビートに決闘チャンプの証の証書を7枚集めるよう言っており、ビートは6枚しか集められていません。そして、ニコラ達はニコラ出生の秘密を握るラザフォード公爵に会い、ニコラがマーコス国王の娘だと証明するため、公爵を探します。
そんな折、深紅の処刑人のゴードン・ヘッケルがニコラを追ってやってきました。処刑人の一連の失敗の報告を受けていたヘッケルは、ホープ達を葬る決意を強く固めています。
ビート達は、バーンズ師匠の元にたどり着きました。7枚の決闘チャンプの証明書を求める師匠に、ビートは6枚しかないことをうちあけます。バーンズ師匠は激高し、中途半端は許されない、ならば自分と戦えとビートに銃を向けるのでした。
「PEACE MAKER」5巻のネタバレ
ネタバレです。ラザフォード公爵に会いに行ったニコラとミクシーは、公爵が留守だったため、会うことが出来ませんでした。不安を抱えるニコラは、涙を流しながらミクシーに自分の秘密を打ち明けます。
ランプの光に照らされたニコラの背に浮かび上がった刺青は、どこかの島の地図でした。
ニコラの母は、刺青についてこの世界を一変させる物だとニコラに言っていました。その刺青を施した者こそ、ラザフォード公爵だったのです。
そして、ビートと師匠の対決はビートの成長を見極めた師匠によって、ビートの勝利に終わりました。和解したビート達でしたが、師匠はホープがピースの子供だと知ると顔色を変えます。師匠の知るピースは、クリムゾンと共謀して非道を行っていた極悪人だったからです。
しかしホープが生前のピースが自らの銃、ピースメーカーで平和を作りたいと言っていた事を語り、その銃の神々しさを見ることによって、師匠はホープの言葉を信じることにしました。
その頃、ヘッケルは、カンサス教団がタル教徒に襲いかかるのを見つけ、彼らを相手取ります。戦乱の匂いをかぎ取り、ヘッケルはニコラの身柄を確保するためスカイタルカスに向かいます。
そして、ニコラの事情を聞いたミクシーは公爵に不信感を抱き、公爵を調べるため公爵の屋敷に忍び込もうとします。話を聞いたカイルもミクシーに同行しますが、彼らが見たものは、大勢のカンサス教団が集まり、その前でタル教徒を粛正するよう声をあげる公爵でした。
それを見てしまったミクシー達に、カンサス教団が襲いかかります。逃げ出した二人はニコラを保護し、ホープ達は襲い来る教団を迎え撃ちます。ミクシー達は公爵の思惑を知るために、再び屋敷に侵入し、司令本部で体制を立て直した師匠とビートは、反撃ののろしをあげます。ホープはニコラ達を助けるべく彼女たちの元へ急ぎます。
公爵の元にたどり着いたニコラ達でしたが、公爵は名声のためにニコラの母を陥れ教団を操った外道でした。ニコラは公爵に捕まり、公爵の指示で教団員がミクシー達に襲いかかります。ニコラは、背中の刺青を公爵に無理矢理あばかれますが、そこを助けたのはホープでした。
そこにヘッケルも現われ、彼はニコラの刺青を見て、アースバウンド計画の記録がまだ残っていたのかと驚愕します。
ヘッケルの活躍もあり、教団は撃退されました。公爵は逃げ、街につかの間の平和が戻ります。
しかし、その隙を狙うよう現われたのはホープの兄コールでした。コールは師匠を撃ち、銃声を聞いてホープとビートが駆けつけます。呆然とするホープと、驚愕するビート。コールは自分の場所に登ってこいとの言葉を残し、その場を去って行くのでした。
「PEACE MAKER」5巻の感想
数々の謎が徐々に明らかになっていき、物語が大きく転換していきます。
ニコラの抱える秘密、アースバウンド計画は、敵であるヘッケルを驚愕させるものであり、それを知ったヘッケルはニコラをホープ達に一時まかせることを決断しました。この先ヘッケル達、深紅の処刑人と共闘することもありえるような展開に、ますます先が読めず、一読者としてわくわくはらはらさせられっぱなしです。
そして、兄コールのもう一つの面を知ってしまったホープはどのような道を選ぶのか、真意の読めないコールのこれからの動向とあわせ、まだまだ残る謎と伏線に、この先が非常に楽しみです。
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