亡くなった母の夢を見たニコラ。
まるで導かれるように、ニコラ達は母の因縁のあるタルカス大陸に向かいます。
そして、ニコラはそこで自らの出生の秘密を知ることに――。
物語が大きく動き出す第二巻です。
「PEACE MAKER」2巻のあらすじ
あなたの周りに誰もいなくなったら、ホープ・エマーソンを探しなさい。
亡くなった母の夢を見たニコラは、乗船している船が新大陸タルカスに向かう事にためらいを感じていました。ニコラには秘密があったのです。
甲板で佇むニコラですが、そんな彼女の前に現われた男、深紅の処刑人のイアン・ウェンディーズは、彼女を拉致し、船に爆弾をしかけます。次々起こる爆発に船はパニックになり、男は船内の通信管で後4時間で船は沈没すると船長に伝えます。
船員は乗客達を逃がし、ニコラを見失ったホープはニコラを探して船内を走り回ります。ホープはそこで、以前出会った銃士のビート・ガブリエルと再会します。ビートは共にニコラを探してくれることになりました。船内を探す二人に、カイルは次の爆発箇所を予測し、三人はそこに向かいます。
向かったダンスホールの時計の中には爆発物が仕掛けられ、ビートとホープの撃った銃により、爆発は食い止められました。
爆発しない爆弾に、イアンは様子を見に行きます。そこを迎えうとうとするホープ達ですが、イアンは不意を突きビートに襲いかかります。
ビートが対峙する隙に、ホープはイアンを撃ちますが、防弾服によってさえぎられてしまいます。イアンは逃げ、ホープ達は残りの爆弾処理に取りかかりました。
カイルは的確に爆弾を見つけては処理し、イアンは三人に復讐をしようと手投げ弾を炸裂させます。イアンを止めたのはホープとビートの銃弾でした。
お前達はもっと大きな爆弾を抱えている――イアンの残した台詞が、これからの展開に影を落としていくようです。
「PEACE MAKER」2巻のネタバレ
ネタバレです。船を救った英雄としてホープ達は賛辞をうけることになりました。そこでホープは父を知る女性ミクシー・バンクスと出会います。ショーで早撃ちを見て感激したというミクシーは、ホープに兄の捜索に協力すると明言します。
そして、会場で佇むニコラに憎々しげな眼差しを注ぐ人物が一人――タルカスの首都部、アクアタルカスの最高指導者オディオ・エルプトンでした。彼はニコラを、忌まわしい女の血、と蔑みます。奴らを生きてこの街から出すなとの命令に、ニコラとホープ達へ次々刺客が襲いかかります。
ニコラは彼らがほしいのは自分の命だと、皆から離れて行こうとします。そこに駆けつけたのは、ミクシーでした。車を運転し、ミクシーはニコラ達を逃がそうとします。
ニコラ達は街から抜け出ることに成功し、ミクシーはニコラの母がこの国で忌まわしく思われているという過去のニコラの因縁を語ります。
ニコラの母、ジェシカは、タルカスの指導者の国王、ハリー・マーコスを暗殺したとされ、タルカスで処刑されていたのです。この国の平和をつぶしたとしてジェシカを恨み続け、身内や仲間も同罪とみなしています。
ニコラは、マーカスを殺していないという母の言葉を信じていると泣きながら語り、迷惑はかけないよう皆から去ろうとします。それを止めたのはホープでした。ガキは大人しく大人についてくれば良い。イアンもホープの言葉に賛成します。
お尋ね者になったニコラとホープ達ですが、ニコラ達を助けた罪でミクシーもオディオに捕まってしまいました。
ミクシーを助けるため、ホープ達は動きます。わざと捕まったホープは、敵の懐に入りこみます。ビートは城に討ち入り、その隙にホープはミクシーを救出に向かいました。逃げる途中、ミクシーはある写真を見てしまいます。
背後からミクシー達に銃が突きつけられますが、すんでのところでホープの早撃ちが炸裂、オディオの部下は全滅します。
脱出したミクシーはホープ達に同行することになり、ミクシーは写真の事を皆に話します。
写真にはマーカス国王とジェシカ、そして子供がうつっていました。ミクシーは、想像が事実ならニコラが鍵を握っていると考えます。
そしてニコラ達は、マーカス国王が暗殺される前にジェシカが会っていたという、スカイタルカスのラザフォード公爵の元を目指すのでした。
「PEACE MAKER」2巻の感想
起承転結でいえば、承にあたるであろう今巻は、ニコラの秘密が紹介され、物語が大きく動こうとしています。
新大陸タルカスの陰謀と出生の秘密というオーソドックスな題材が、銃士達のアクションによって彩られ、読者の心を躍らせます。
今巻では車やバイクなども描かれ、意外に近代的な世界であることが判明しました。バイクでのアクションもあり、見応えは十分です。また、銃士達が集まる世界最強決定戦|G・O・D《ガンズオブドミネイション》なる大会の存在も明らかになり、新たな展開やキャラクターの登場も楽しみです。
ニコラは果たしてマーカス国王の子供であるのでしょうか? 続巻での真相が待たれます。
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