サトルは国立食農高等専門学校で料理三昧の日々。今回彼が出会ったのは、引っ込み思案な中華料理屋の娘、嗅覚の優れたスパイスの名人、刃物マニアの少女。
調理学部の個性的な面々と切磋琢磨しながら、サトルはドグマと共に密度の濃い日々をおくっています。
漫画「ヘルズキッチン」2巻のあらすじ
食のすばらしさを教えるため、ドグマがサトルを連れて行ったのは、学食でした。食農高専の学食の1階は、単位の一つとして生徒が入れ替わりでやっているので、調理学部の色々な生徒達が学食で働いています。
ドグマはこれに目をつけ、サトルにも参加するように言います。そして、ドグマが指定した店は、閑散としていました。
その店を担当していたのは、調理学部の秋山エレ。ドグマは彼女を見て、料理人として魂が死にかけていると言います。
サトルがエレに食べさせてもらった看板メニューは、チャーハンでした。お客が来ないのに、美味しいチャーハンにサトルは驚きます。地味なメニューゆえかと他のメニューをエレにすすめるも、彼女はチャーハンにこだわります。
そこで、ドグマがサトルの体を乗っ取り、厨房はドグマが預かることになりました。見栄えが良く美味しい料理に、客は瞬く間に増えます。しかし、エレは落ち込み学校をやめるつもりでいます。
エレの実家は中華料理屋でした。ファミレスのせいで客が来なくなった実家のため、父の料理は負けないと示したかったエレ。チャーハンにこだわったのはそのためでした。
サトルはエレにもう一度チャーハンを作ろうと励まし、色々と試行錯誤をしますが思うように客が来ません。しかしドグマの叱咤で、白ごまの香りをきかせることにより、客が来てくれるようになりました。
自信を取り戻したエレは、サトルを友達だと言います。喜ぶサトルでしたが、乗り移ったドグマはその言葉を踏みにじってしまうのでした。
漫画「ヘルズキッチン」2巻のネタバレ
ネタバレです。料理初心者のサトルは、香りの利かせ方がよく理解出来ずに、実技試験で悩んでいた時、サトルを助けてくれた者がいました。彼の名は、立花京。目立つ覆面の京は、嗅覚がするどく、サトルに自分の知らない謎の黒い香りがあると言います。
地獄の香りをかぎ分ける京に、ドグマは興味を示し、京は謎の香りをスパイスだと思い込んでいます。世界中のスパイスを集めているという京は、謎の香りを欲しがります。
そしてサトルは京にスパイスを教えてもらえることになり、サトルが連れて行かれた京の隠れ家は、スパイスであふれていました。何種類ものスパイスを狂いもなくかぎわける京に、サトルは驚愕し、スパイスの奥深さを知ります。
しかし、それは罠でした。京の作ったカレーを食べたサトルは、体が痺れて動けなくなってしまいました。サトルのスパイスを殺してでもとるつもりだというドグマは、サトルの体に乗り移り、京にこの香りは使いこなせんと言ってのけます。
そして料理勝負を持ちかけ、京が勝ったら香りの秘密を教え、「サトル」が買ったらこの部屋をもらうと賭けをします。
勝負はカレー対決に決まり、サトルは新たな特訓をドグマと行います。そこに、京の保護者、設楽が謝罪に現われました。彼はスパイスにこだわるようになった京の過去を語ります。京の母は料理をせず、食事はインスタントと冷凍食品ばかりで、京はスパイスで味を変えることを覚えました。
ある日、母が初めて作ってくれたお弁当は、京はどんな食事より美味しく感じました。しかし、それも冷凍食品だったのです。ショックを受けた京は、自分の舌が信じられなくなりスパイスに傾倒するようになりました。
京の過去を知り、京に料理好きになってほしいと思うサトル。料理で伝えようと彼が作った料理は「豚肉の生姜焼きカレー」。対する京は「焼きカレー香りの爆弾」で対抗します。勝負は、香りが何度で出るかを計算し、ライスに悪魔の酒と呼ばれるアブサンを使ったサトルの勝利に終わりました。
京はサトルに「料理ってなんだ?」と質問します。「楽しいって事だと思う」この答えは京の気持ちを揺さぶったのか、ちょっと面白かった、その感想を胸に、京はスパイス部屋を燃やしてしまうのでした。
漫画「ヘルズキッチン」2巻の感想
食農高専に徐々に慣れてきたサトルに、友達が出来ます。どれも一癖も二癖もある面々ですが、料理を通し彼らは絆を育んでいきます。
また、少年漫画らしく主人公に恋する女の子も現われます。美少女、美波サガネは刃物マニアでヤンデレが入った女の子。性格に難はありますが、無邪気でとっても可愛いです。女子は前巻でも出てきた一ノ瀬初夏はじめ、エレを含めて三人いますが、誰がヒロイン的な立ち位置になるのでしょうか。
また、キャラ設定など裏情報が描かれた後書き漫画も、かなりぶっちゃけた話が聞けるので裏話好きの方はぜひチェックしてみてください。
個性的なキャラも増えて、ますます面白くなってきた「ヘルズキッチン」の、今後が見逃せません。
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