文久3年、いずれ新選組を結することになる元浪士組は、会津藩に士官を求めます。名門会津藩の会津五流に勝利するため、戦いを挑む試衛館のメンバーたち。
名門と呼ばれるだけあって、眼光鋭く武に賭ける気合鋭い会津藩士たちを前に、試衛館の面々はどう立ち向かっていくのでしょう。
「ちるらん 新撰組鎮魂歌」3巻のあらすじ
金戒光明寺、そこで会津藩士と試衛館の戦いが始まります。
選び抜かれた5人の藩士は、それぞれが皆、藩校日新館のみで伝授される門外不出の五流派を極めている強者揃いです。秘伝の奥義を外に漏らさない会津五流こそ、会津藩が天下一と呼ばれるゆえんなのでした。
芹沢鴨対望月安久。名門に生まれ極限の修練を重ねた望月、安光流無上応剣の使い手でした。しかし、たったの一撃で望月の木刀を粉砕し、鎖骨まで砕く芹沢に会場内はどよめきます。
会津藩士の名誉にかけても負けるわけにいかない会津側は、次に黒河内百次郎を出します。対するは沖田総司。体格差は大人と子供ほども違うことに、戸惑う会津藩士たち。第二試合が始まろうとしています。
「ちるらん 新撰組鎮魂歌」3巻のネタバレ
図体ばかり大きくて役立たずと言われ続けた幼少時代を過ごした黒河内。そのため、修練は人一倍こなし、今では会津藩士一の俊敏さを持っています。
しかし、目にも止まらぬ俊敏な動きを見せる黒河内の後ろに一瞬で移動する総司。喉元をひと突きに見える三撃であっけなく勝利するのでした。
勝った総司に高みから声をかける男がいます。それは、会津藩主・松平容保でした。
藩主容保により、木刀から真剣を使うことを命じられ、第3試合が始まります。
容保の覚悟は、並々ならぬもので、近々滅ぶであろう徳川幕府のため京都守護職という捨て駒で、最後まで武士として戦い抜くことを決めていたのです。
会津藩士は、死ぬまで武士であり続けなければいけない、そして、その覚悟を持っているからこその会津藩士なのです。
永倉新八は柴司に勝ち、続く第4試合も近藤勇が高津仲三郎に勝つのでした。4人の会津藩士を下し、最後の試合を控えたその時、屋根から刺客が容保を狙う姿を見た山南が叫び、総司が銃を防ぎます。
騒ぎに乗じて、藩士に紛れ込んでいたもう一人の刺客が容保に斬りかかろうとしたそのとき、芹沢鴨は一瞬で刺客を叩き斬るのでした。失敗し戻った刺客は、仲間である薩摩藩士・田中新兵衛により処分されたのでした。
感想
忠義を重んじる会津藩士。全ては藩主のため、そして徳川のためなら命など惜しくない武士の心、狂気なまでの忠義ですよね。今も根強く残るという会津魂は、人間としての尊厳を感じさせてくれます。
名門会津藩でさえも歯が立たない試衛館のメンバーの強さは計り知れないものがありますよね。その強さを生かす新選組結成までもう少し。ここからどんなドラマが待ち受けているのでしょう。
そして、刺客を放たれた会津藩主松平容保。それを目ざとく見つけ防ぎ、容保を守った試衛館のメンバー。この恩は、どういう形で表されることになるのでしょうか。
忠義を重んじる会津藩の出方が気になりますね。会津藩の士官を求める試衛館の今後が楽しみです。
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