地球化された火星には、人をおびやかす生き物がはびこっていました。その正体は、ゴキブリ。
地球化の一環で火星の環境でもギリギリ生きられるゴキブリを火星に放ったことにより、独自進化した彼らは、火星に降立った地球人に牙をむきます。
この「テラフォーマーズ」は、進化したゴキブリ達と、彼らに対抗するため、昆虫の能力を組み込まれた若者達の戦いを描いた話題作です。
漫画「テラフォーマーズ」1巻のあらすじ
火星は、人口の激増に伴って人が住めるよう地球化が行われていました。この「テラフォーミング計画」は、順調にいっているように見えましたが、ある生き物を火星に放ったことによって、思わぬ反撃がくわえられることになります。
その生物は、ゴキブリ。独自進化した彼らは、探査に降立った地球の宇宙飛行士達を殺し、その数を増やしていきます。
そのため、地球は火星に若者達を送り込み、ゴキブリに対抗する計画を打ち出しました。
その「バグズ2号計画」のメンバーの一人、小町小吉と秋田奈々緖は、幼なじみ。ゴキブリを退治するため共に計画に参加した若者は世界各国から集められ、彼らを含め十五人います。
彼らは皆、火星での任務を可能にするため成功生存率三割の「バグズ手術」を受けています。
そして火星で彼らが見たものは、二足歩行する人間大の黒い生き物。それが、進化を遂げたゴキブリでした。話しかけようとした小吉と奈々緖でしたが、ゴキブリの攻撃により奈々緖は首を折られ死亡。
激高した小吉はゴキブリに反撃しようとしますが、仲間に止められます。その後、作戦会議の後、ゴッド・リーはじめ戦闘能力に秀でた者が、ゴキブリ退治に行きます。
彼らは、昆虫の能力を組み込まれ昆虫の特性が使えるのです。
ミイデラゴミムシの爆発能力のあるリーでしたが、環境適応能力の高いゴキブリには効かず、殺されてしまいます。
その後、幾人もの仲間が向かっていきましたが、ゴキブリに歯が立ちません。彼らが超進化を遂げたゴキブリに対抗する術はあるのでしょうか――。
漫画「テラフォーマーズ」1巻のネタバレ
ネタバレです。見つかった第一回目の探査船からは、地球に向けて何かを飛ばした痕跡が見つかりました。そして、銃火器を使えるほど高い知能を有するゴキブリ達でしたが、高い攻撃能力を持つサバクトビバッタのティンと、オオスズメバチの小吉、ハナカマキリの張、そしてパラポネラの艦長の攻撃で、優勢に転じていきます。
しかし、裏切りを計画した本多教授の手先であるウッドは、艦長を銃殺、仲間のネムリユスリカの蛭間とともに、ゴキブリの卵を地球へ持ち帰るという密命を果たそうとします。
本多は、戦闘能力の高いゴキブリをコントロールして国家的戦力を高めようとしていたのです。
しかし、地球に戻る前に卵は孵化してしまいます。ゴキブリを操る力を持つエメラルドゴキブリバチのウッドは、ゴキブリを操ろうとしますが、さらなる進化を遂げたゴキブリには通用しません。
為す術もないように思われましたが、家庭の事情でお金が必要な蛭間は、必死でゴキブリに立ち向います。また、ティンと小吉も、能力を駆使してゴキブリに反撃、なんとかゴキブリを撃退することが出来ました。
しかし、脱出ポッドの定員は二人。ティンは、昆虫の体に近づきすぎ、もう人の体に戻る事が出来ず命も長く持ちそうにありません。ティンは二人を送り出し、小吉と蛭間は地球に帰還します。
しかし、ラストで人間の前に現われた『ゴキブリ』は、火星から地球へゴキブリが降りたということなのか、次の話が見逃せません。
漫画「テラフォーマーズ」1巻の感想
アニメ化や映画化も果たした今作は、独自進化を遂げたゴキブリたちと、ゴキブリに対抗するため昆虫の力を組み込まれた人間達との戦いを描いた傑作です。
彼らは、金銭的理由や前科など、何らかの事情でバグズ手術を受けるに至った若者達です。一人一人、計画に参加せざるを得なかった背景があり、死地に赴いた若者達の群像劇ともなっています。
やっとの事でゴキブリから逃れた人間達は、現時点ではゴキブリ殲滅という目標からは、まだ遠いように思われます。計画の最高責任者アレクサンドル・グスタフ・ニュートンが時折語る「ラハブの神々」や神々が建てたという火星のピラミッドに酷似した建造物など、謎も多く、これからの展開に期待が高まります。
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