小学生、本郷弘樹は歌舞伎が好きだという奇妙な転校生、千葉あやめと出会います。彼女の発案でクラスの出し物に歌舞伎をやることになり、弘樹はいきなり主役に抜擢され、あやめに「一弥」の芸名までつけられてしまいます。
弘樹とあやめは参考にと見に行った歌舞伎の舞台で、同じ年くらいの子供を見ます。素人目にもうまいその子の名は恭之助。彼らの出会いは甘酸っぱくも切なく、彼らの人生を導く歌舞伎へと少年は引き寄せられていきます。
漫画「ぴんとこな」2巻のあらすじ
本郷弘樹は、何でも知ってて何でも出来る男になりたいという小学生。彼は、歌舞伎が好きな転校生、あやめと出会います。彼女のペースに巻き込まれ、クラスの出し物は歌舞伎になり、なんと弘樹は主役に抜擢されてしまいます。
弘樹が選ばれた理由は、顔。女形の化粧が似合うだろうという理由であやめは選んだといい、弘樹はショックを受けます。そして、あやめがつけた芸名「一弥」も恥ずかしくてしょうがありません。
自分が顔だけじゃないとわからせてやると、弘樹は猛練習を重ね、初めての歌舞伎も様になってきました。そんな時、父に電話をするあやめはいつもと違い、涙ぐんでいて、弘樹はそんなあやめに戸惑うのでした。
ある日、弘樹とあやめは、勉強のために歌舞伎を見に行きます。そこで見た同い年くらいの子供の名前は、恭之助。あきらかに上手な彼を見て、弘樹は落ち着かなくなります。
そして、弘樹が迎えた出し物本番の日。弘樹は体調を崩しますが、あやめのために踊るとあやめに誓います。踊りながら、弘樹は自分があやめを好きだと自覚し、あやめの「歌舞伎役者になってくれる?」という願いに、歌舞伎役者を目指すことを約束します。
漫画「ぴんとこな」2巻のネタバレ
ネタバレです。歌舞伎役者を目指すと約束した日からしばらくして、あやめは弘樹の前からいなくなってしまいました。約束通り歌舞伎の道を進んだ一弥は、中学二年にして弟子入りして師匠の家に住み込んでいます。
しかし、猛練習をしても、良い役をもらえません。彼は、師匠にもっと良い役がつくようにお願いをしますが、実力があっても門閥外の人間が歌舞伎の家に生まれた者を抜くことは出来ないと現実をつきつけます。
しかし、娘優奈と結婚して婿養子になればいいと言う師匠。後ろ立てがほしいのはやまやまでしたが、そのための結婚なんて考えられない一弥は、実力だけで頑張りたいと断わります。
しかし師匠は、一弥を次の舞台での「桜丸」に推すと言います。一弥は喜び、それを聞いていた優奈は、落ち込みます。優奈は一弥が好きなのです。
体が弱く、何の取り柄もないと思われている優奈は、同じ学校の人に公園でカツアゲをされます。しかしそれを止めたのは、バイト中のあやめでした。あやめはバイトを首になりますが、また探すとけろっとしています。
友達になった二人は恋の話をします。あやめは優奈が一弥を好きだと気づかずに、好きな人だと歌舞伎役者としての一弥の写真を見せますが、優奈は一弥が自分のもとにいると知られたくなくて、一弥を知らないとウソをついてしまいます。
しかし、優奈があやめの写真を持っていたのを見た一弥は、公園に急ぎますが、そこにはあやめが優奈にあてた、引っ越しの挨拶が置かれていました。消沈して帰った一弥に追い打ちをかけるように、桜丸の役が恭之助に決まったとの情報が知らされます。
桜丸は自分の方があっていたと泣く一弥に、優奈はあやめは一弥は歌舞伎をやっていると知らなかったとウソをつき、有名ならなきゃ気づいてもらえない、私なら歌舞伎界の地位をあげられると言います。
好きな人がいてもいい、一弥を好きだとたたみかける優奈は、一弥にキスをします。それから逃げることもせず、一弥はあやめと自分をつなげているものは歌舞伎しかなく、それにすがるしかないと考えるのでした。
漫画「ぴんとこな」2巻の感想
一弥の秘密が徐々に解き明かされていった今巻は、一弥があやめに会えなかった理由が描かれていました。
また、実力だけでなく、血筋や後ろ立てが重要な歌舞伎界の厳しさも読者に知らされ、両思いであってもあやめの手を取ることが出来ずに、がんじがらめな一弥の辛い立場が明らかになりました。
芸に色気がないと先輩に指摘された一弥は優奈と関係を持ち、ますます泥沼に陥ってしまいますが、リスクがあっても貪欲に芸を磨こうとする一弥は、あやめに会うためにやっている歌舞伎にどんどん囚われているように見うけられます。
最後に出会った一弥とあやめの横には、優奈と恭之助がいました。彼らは自分の恋を貫くことができるのでしょうか?
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