クスリの売買に手を染めていることがバーストにバレてしまったヒデヨシ。
幹部になろうとタツヒコの情報を盗んだり、バーストではヒデヨシの処分を検討します。しかし、葉山だけは、ヒデヨシを信じてやりたいと、社長の山城に頭を下げるのでした。
「新宿スワン」3巻のあらすじ
ヒデヨシに、クスリを扱う組織を教えたのは葉山でした。しかし、売買を勧めたわけではないとヒデヨシに言う葉山。
事をおさめなければ自分にも火の粉が降りかかりかねない葉山。現場をしっかりと見た関は、社長の山城から、証拠を持ってこいと言われるのでした。
関と葉山は、敵同士となってしまうのです。洋介は、ヒデヨシにも何か事情があったのだろうと言い、気持ちを分かってやってほしいとタツヒコに言うのでした。
ヒデヨシのことが許せないタツヒコは、洋介までもがヒデヨシの肩をもつことが面白くありません。タツヒコは、何が何でもヒデヨシを追いつめようと画策するのでした。
「新宿スワン」3巻のネタバレ
ヒデヨシが自分の情報を盗んだことを立証させようと駆けずり回っていたタツヒコは、街角で男に殴られている女を助けます。女はアゲハと名乗り、風俗で働く女でした。
この世界から救い出してくれる王子様を待ち続けたアゲハのまえに現れたタツヒコ。差し出された手のぬくもりは、アゲハに人間らしい心を蘇らせてくれたようでした。
逃げ出した店に戻ろうとするアゲハに、他のいい店を紹介するタツヒコ。女を商売道具としか見ていない男たちしか知らないアゲハ。タツヒコの、アゲハは普通の女の子だ、という言葉が心に刺さります。
そんなある日、アゲハが店から居なくなったという知らせを受けたタツヒコ。以前逃げ出した店に行ってみると、そこにはクスリ漬けになったアゲハの姿がありました。アゲハはクスリから逃れられず、舞い戻っていたのでした。
堕ちるところまで堕ちたアゲハにとって、自分を普通の女の子として扱ってくれたのはタツヒコだけでした。タツヒコは自分にとっての王子様だったんだと思いながら、警察に捕まります。それでやっとクスリから解放されたのでした。
バーストの名を語り、クスリの売買人をしていたヒデヨシ。バーストの幹部たちが動き始めるのでした。
感想
闇の世界にはつきもののクスリ・・・覚せい剤。その売買に手をだしてしまったヒデヨシ。
そして、悪質な店からアゲハを救ってあげたと思い込んでいたタツヒコの前に立ちはだかったのもまた、クスリの存在でしたね。クスリによって、身を滅ぼす人間たちを目の当たりにしたタツヒコは、自分の無力さを痛感したようです。
アゲハの表面しか見てあげられなかったことを悔やむタツヒコですが、人間として扱ってもらうことすらされてこなかったアゲハにとっては、タツヒコの優しさは嬉しかったようです。
闇の世界において、一人の人間を救うことの難しさを知ったタツヒコ。しかし、タツヒコの行動は、アゲハの心を救ったのだと思います。やはり最後は、心なんですね。
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