そよ風のような優しい気持ちで読める漫画は少ないです。楽しい時間には苦しい事も乗り越えていけそうな勢いがあります。青春には何か夢中になれるものが存在してそれはどんな事も犠牲に出来る程一生懸命になれます。そんな漫画がこの「風夏」です。
風夏のあらすじ
榛名優は父の出張の為に両親がアメリカに行った為に兄弟(女性3人)と東京に暮らし始めます。大人しい優はスマホでのTwitterが趣味です。スマホを眺めながら歩いていると女の子にぶつかり、盗撮されたと勘違いされて殴られます。
その時女の子が落としたCDを拾い彼女に返そうとするのですが、学校でもまた勘違いされ殴られスマホを投げられます。その女の子の名前は秋月風夏。彼女の父は有名な陸上選手であるが故に那智先輩に勧誘されるも、ナンパと勘違いして風夏を助けます。そんな勘違いもあり二人の距離は縮まってきます。
夏のそよ風のように物語が展開します
ネタバレです。この物語は二人の出会いが変わっている所から始まります。優はスマホ依存で片時も離しません。逆に風夏はアナログでCDプレイヤーを手放さない少女です。そして風夏は運動神経抜群で外交的、優は内向的と真逆です。お互い気にはなるのですが中々前に進めないもどかしさがこの漫画の良さです。
更にまたまた優の勘違いで風夏の彼氏と思われたのは女の子に興味のない三笠でした。そしてその三笠の言った「風夏が君にひかれるの分かるような気がする」という言葉が気になります。そして風夏は水無小雪のファンでした。この水無小雪は彼の幼馴染でSNS仲間のタマちゃんでした。優のハンドルネームはニコです。
その後二人でカップルしか行けない雑貨屋に行ったり、二人で映画に出かけたりします。風夏がもやもやしているという事を聞いた優はその事を彼女に伝え、「音楽をやってみるといい」と助言するとそこから彼女は羽が生えたように動き出します。そしてストーリーが大きく動きます。風夏が抽選で当たったコンサートチケットで行ったコンサートが小雪のコンサートでした。そしてそこで最前列の優と小雪は運命の再開を果たします。
まとめ
この風夏は学園ラブコメの王道のようです。随所に男子も女子も喜ぶような場面が散りばめられています。二人の出会いもお笑いのようですがこんな運命のような出会いもいいかもと思えます。また優の天然ぶりと風夏の突っ走る感がいいです。1巻ではこの勘違いがストーリーのエッセンスとして重要な役割を果たします。出会い、距離が縮まる時などこんな勘違いが素敵だと思えます。
そして風夏に新しい夢を与えた優に大きな感謝と信頼を与えるのですが、ここに障害があります。風夏の憧れの歌手小雪(たまちゃん)は優(ニコ)の幼馴染みで二人は好意があったような描写があります。武道館に立つ前のSNSでのやりとりがその事を物語っています。今後はどのように進むのか非常に気になります。
ラブコメとして面白く二人の行く末に先輩、笠木、小雪といろんな人物が絡んでいく事で話に広がりが出てきます。今後は優・風夏・小雪の三人の絡みが物語を大きく動かしそうです。
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