人は注意やダメだしを受けると落込む人とそれをバネに飛躍する人と二種類の人間がいます。前向きにその指摘を捉えて今やるべき事をやるとその人の成長は伸びていくでしょう。
そしてこの風夏でも優と碧井は1つの課題を叩きつけられ、その事で苦しんでいますが、フェスの開催まであと少し。そして今回は色々なサプライズがあります。
「風夏」10巻のあらすじ
優と碧井は最上の指摘に落ち込み自分たちのボーカルのどこが問題なのか、分からないまま時は過ぎていきます。しかし優は信頼するメンバーから励まされまた成長しようとしていました。沙羅と話した後しばし夜空を眺める優の傍に碧井が訪ねてきます。彼女もまた自分の悪い所を漠然としか見えていないようでした。
そして弱音を吐く碧井に優は今は出来なくても努力すれば出来ると励まします。そして二人は天谷社長の元を訪ねフェス出演時交渉で苦労をかけた事に感謝の意を伝えます。そこには最上もいましたが、二人は社長のアドバイスも聞かずにただお礼だけを伝え部屋を退出する二人に最上は唖然とします。
ただ練習あるのみと優と碧井は街を歩いているとマネージャーの青葉が練習メニューを持ち二人に渡します。それを忠実に練習する二人。そして練習終了後那智と優は食事をしているとTVを見ていると、今度のフェスの告知と共に歌姫シェリー・ホーネットが優達と会う事を楽しみにしていると話しました。その事で一気に優達は注目度を上げました。
課題を克服して飛躍の一歩へ
ネタバレです。最上の鋭い指摘に落ち込む碧井。そこで碧井に向かい優は今は力が足りないといいます。その事で元気を出し前向きに取り組もうとする碧井。その後二人は天谷社長の元へフェス参加のお礼を伝えに行きます。
そしてそこには最上と天谷の二人が話しをしていました。アドバイスをするように話す最上に義理はないと断る天谷。そこへ現れた二人はアドバイスを求める事もなくただ練習するのみと伝えます。
去っていった二人を追う青葉が渡したメモは天谷からのプレゼントでした。その内容にそりそれぞれ練習する二人。そして優と那智が食事している時にフェスの告知番組で来日中のアメリカの歌姫シェリーはFallen Moon(優達のバンド)に対してフェスで逢おうと発言します。その後シェリーの言動で注目される優達。
ある日優がバイトをしているとシェリーが行方不明になったとライブ会場の武道館では大騒ぎでした。あまり興味なさそうにしている優がロッカーを開けるとそこにはシェリーがいました。
シェリーは優を連れて秋葉原に買い物に行くとまだ自由と日本を満喫しようとするシェリーに優は小雪との騒動の事を話し、ファンを悲しませたくないと話します。その言葉にシェリーは最後に箱根に行きたいと言い日帰り温泉旅行に行きます。
そこで何故か混浴しながらシェリーの身の上話(貧しかったころの話)・ニコとの話や歌手になったきっかけなどを聞きます。そして最後にシェリーは秋月風夏に対して宣戦布告をします。彼女がいない事を伝えられない優。
そんなシェリー騒動も収まり優達はフェスに向けて一ヶ月の強化合宿をフェス会場の近くの山中湖のレコーディングスタジオで行います。そしてそこに待っているのは天谷のパートナーであったクールなレコーディングエンジニア間宮でした。
感想
この巻ではフェスに向けての準備偏といった感じでしょうか。フェスに参加するシェリーの話などを散りばめながら優達と碧井の苦労する様子を描いています。アマとプロの違いをストレートにぶつける最上・天谷・そして新キャラ間宮。結構濃い3人です。
更にこの3人には何らかの関係性もあります。今回間宮が登場したのはFallen Moonの初CDのレコーディングの為でしたが、これが強烈なスパルタとダメ出しにバンドの面々は根を上げそうです。
現にクールな沙羅が今回は落ち込むなど意外な場面も出てきます。しかしそれを乗り越えて満足のいく作品を作り上げていきます。またフェスに向けてグッズも準備されるなどフェス編も好調のまま進んでいきます。
また今回も小雪・碧井・沙羅に加えシェリー(誤解される言動をしたため)の恋愛模様もコミカルに描かれ一息といった感じです。フェスの準備会場ではシェリーとニコの感動の対面やルパード・望月などライバル達との前哨戦やヘッジホッグスの他のバンドに対しての宣戦布告と緊張感あふれる場面が描かれます。
いよいよフェストいう戦いが始まる中で嵐の前の静けさ的な描かれ方は、自ずと気持ちが盛り上がりクライマックスへと近づいているという感じを盛り立ててくれます。「行くぜ山中湖」という優の叫びでフェスが始まります。次の展開はどうなるでしょうか。
また最後に碧井と小雪のコント仕立てのショートストーリーも楽しめます。
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