オタク男子とリア充女子の間には、理解し合えない溝がある――わけではありません。
かたくなにリアルを拒否するオタクの高校生男子筒井光と、派手系美少女の五十嵐色葉の、三次元ラブストーリーのはじまりです。
「3D彼女 リアルガール」1巻のあらすじ
オタク男子筒井光は、派手系女子の五十嵐色葉と罰当番のプール掃除をすることになりました。派手で男癖が悪く、女受けの悪い色葉は、光の最も嫌いなタイプ。しかも色葉は、もっさりした光の前髪を気持ち悪いと指摘し、ますます光は色葉に苦手意識を持ちます。
そして、当番が終わり、ふたりはうっかりプールに落ちてしまいます。
光はしぼるからシャツを脱ぐよう言う色葉を断り、シャツを脱いだ色葉に「とんでもないこの女……!!」と動揺したあげく、脱ぐなと怒鳴ります。色葉は思わず光に、童貞かと指摘してしまい、光は童貞だよキモイかと言い返します。
とげとげしい雰囲気で掃除は終わり、光は苛立ちながらオタク友達の伊東とファストフード店でゲームをします。そこに、中学の時光をオタクだと苛めていた女子が現われます。相変わらず光をキモイと蔑む女子に、光は反論しながらも、好きな事をやっているだけなのにいつもこんなふうに言われてしまう事に絶望します。
そこに現われたのは色葉でした。彼女は、つっつんと親しげに光を呼び、光を苛めていた女子達に、「気持ち悪いからどっか行ってくんない?」と言い放ちます。女子達は捨て台詞を残して退散します。
突然現われた色葉の真意は? 光は彼女と仲良くなる事が出来るのでしょうか?
「3D彼女 リアルガール」1巻のネタバレ
ネタバレです。色葉は、光に親しげに話し、前髪がキモイと言ったのは、目に入って気持ち悪くないのかという意味だったと理由を述べます。色葉に対し、いいやつかもしれないと認識を改めた光は、色葉が空手部の男に嫉妬をうけたあげく、殴られる場面を見てしまいます。
連れて行かれそうになった色葉を思わず光はかばいますが、ボコボコにされてしまいます。大丈夫だからという光に、色葉はキスをし、こんな感情初めてで手に負えない、と光は涙を流します。
そして、色葉は、光につきあってほしいと告白します。光は、色葉の行動を童貞でモテない自分を顧みて、誰でもいいんだ、哀れすぎたからだと結論づけて「気まぐれでそんなこといいやがって」とはねつけます。
その後、病院で泣く色葉を偶然見てしまい、光は動揺の余り思わず後をつけてしまいます。なにやってんのと自分をツッコミながらも、光は色葉から目が離せません。
そこで、色葉が万引きと誤解を受けて、店員に鞄を見せるよう言われてしまいます。無理矢理店の奥に連れて行かれそうになった色葉は、鞄の中身を自らぶちまけ、服も脱ごうとします。
光は思わず「こいつじゃありません」「ずっとこいつのことつけてたから…!!」と色葉をかばいます。周りの客にストーカーだと思われてしまう光ですが、色葉の顔に笑みが浮かびます。
帰りながら、色葉は、軽い気持ちでつきあおうと言った事を謝り、でも同情で言ったんじゃないと自分の気持ちを話します。男の子から助けてくれた時、涙が出そうになったことを告白し、色葉は行ってしまいます。光も色葉に助けてもらった事が嬉しかった事を思い返します。
そして、光は自ら色葉告白し、2人はつきあうことになりました。しかしその後、色葉は半年後に転校する事を打ち明けます。さらには、光が病気にかかっているらしきことも判明、光は思い悩みます。
「3D彼女 リアルガール」1巻の感想
ずっと自分の殻に閉じこもってきたオタク少年、光が主人公のこの作品は、なかなかめんどくさい性格の光に共感出来るかが、大きなポイントになってくると思います。
ヒーローとして格好いいタイプではありませんが、人とかかわるのが怖かった光が色葉に出会った事で変化していき、体をはって彼女を守る様子が、今まで心の中で人を罵るだけだった彼の一生懸命さを感じて感動を覚えます。
また、ヒロインの色葉は、積極的ですが、魔法使いに憧れるなど見た目と中身とずいぶんギャップがあるようで、謎も多い不思議な少女です。
男性の方が共感を覚える少女漫画かもしれません。色葉と出会って自分の殻を壊していく光の成長にときめきつつ、これからの展開を見守っていきたいです。
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