チャンスは思わぬ所から転がってきます。そのチャンスをどのように手に入れてどのように活用するかはその人次第といった所でしょうか。チャンスをチャンスとして捉えてうまく活用できればもっと大きなものを掴めるでしょう。
そして風夏もとうとうワンマンライブが出来るところまできました。目まぐるしく動く状況に優はどのように進むのでしょうか。
「風夏」8巻のあらすじ
優達にワンマンライブのチャンスが転がってきたのですが、問題は曲数が少ないという事でした。曲作りは優が担当していて他のメンバーは作る事に及び腰で優は悩み続けますが、仲間の食事や色気攻撃など的外れな協力に困惑しながらも秋月風夏との想い出やバンドメンバーとの何気ない一日を振り返り一曲仕上げます。
そんな時優は小雪と再会します。小雪は幼なじみで家が近くであったために偶然の再会でした。そして前に会った時のわだかまりはこの時には無くなっていたのですが、その時をある女性に写真を撮られてしまいます。また前のようにSNS経由で荒れてしまうのでしょうか。ワンマンライブに暗雲が立ち込めます。
チャンスをものに出来るか?
ネタバレです。前回事務所社長からの課題はライブハウスQ-EASTに1,300人の観客で満杯にしてワンマンライブという、新人バンドにとってはかなりハードルの高い課題でした。
そして小雪と偶然会うもまた写真を撮られワンマンライブに暗雲が立ち込めますが、社長の天谷は小雪と付き合えば話題を呼び客が集まると言いますが「ズルいじゃないですか」と優は拒否します。「ホントに売れなさそうな子達ね」と天谷は呆れます。
ワンマンライブの告知に人通りの多い所に出ていき宣伝しようとすると、SNSに先日の写真がアップされている事を知ります。優はショックを受け何気に周りを見渡すと、写真を撮った女性を発見します。逃げる彼女を追いかけ橋から川に飛び込みます。
そして追い詰めた彼女に一言「絶対に邪魔なんてさせない」「僕たちの夢なんだ」と言い放ちます。その言葉を聞いた彼女は「ますますアップしたくなりました」と話すと、自動で写真はアップされます。そしてアップされた投稿は今度のワンマンライブの告知でした。
実はこの少女前回の荒れたライブ動画をアップさせて優達バンドを認知させるきっかけを作ったのでした。ファン1号も現れワンマンライブも出来たのですが、現実は厳しくライブハウスのキャパの半分も埋められないのでした。天谷社長はそんな彼等にダメ出しをします。
落ち込む優ですが、その数日後天谷社長が服も乱れて彼等の社宅に走ってきました。何と武道館への出演が決まったと驚き彼等に告げました。そしてその事を優は秋月風夏の墓前に報告に行きます。そしてその時風夏に似た女性と会います。
感想
8巻はバンドと恋模様半々といった感じで両方楽しめます。優達バンドの無理な課題を出す天谷社長は何やらいろいろありそうです。小雪との仲も少し持ち直します。
この8巻ではいろいろ大きな動きがあります。まずワンマンライブの小成功、武道館への出演決定・パフォーマンス。そして秋月風夏との別れ。かなりのボリュームがこの8巻に詰め込まれているのですが、いつも通り軽快な流れで読みやすくなっています。
今回はいくつもの分かれ道がありました。まずはワンマンライブ編では新しいキャラ日野上青葉という明るくも献身的な女の子が登場して告知をしますが、思ったように客が集まらない挫折を経験します。
次の武道館編では多くの事が出てきます。まずは小雪がラビッツのボーカリストという意外なようなそうでないような展開。これは小雪と優の関係第2章なのでしょうか? そして秋月風夏との別れ。風夏の墓参りに行き母涼風と出会いいろんな事が分かります。優との時間が風夏にとって大きな意味を持った事を知ります。ここは分かれ道となるでしょう。
多くの内容がある中でうまくまとめていて一気に読めます。ここは瀬尾先生の上手さでしょうか。こんなうまい話がと思いますが何かこんな話もあるかもと思ってしまえます。今後は新しい風夏と小雪と優との関係性、天谷社長と最上と優達との関係とバンドと恋模様は新しい展開に入っていきそうです。
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