人が大きく新しい事や道に進む場合は大きい決意を必要とする場合もあれば、何気なく新しい道を選べる事もあります。しかし往々にして衝撃的な出来事が新しい事を導いてくれる事もあります。
そしてこの風夏も秋月風夏の死を乗り越え、離れていたバンドの絆を優が繋ぎ本格的にバンド活動へと進みます。しかしそこに恋愛模様も絡みストーリーは軽快に進んでいきます。6巻はどのように展開するのでしょうか。
「風夏」6巻のあらすじ
圧倒的なパフォーマンスを見せるヘッジホッグスのステージに唖然とする優達。そしてその会場では小雪がある決断をしていました。ファミレスでヘッジホッグスの感想を言い合っている中で、沙羅からある提案をします。
それは10代限定のオーディション電光リベリオンへの参加です。その提案にバンドの面々は乗り気で憧れのヘッジホッグスもブレイクのきっかけとなったフェスでもあり、夢を見るには十分なイベントでした。
そして一人帰路についていた優はある歌声を聞きます。ヘッジホッグスの「星の降る町」をギター一本で歌っている女性と会います。その子の歌声に聞き入る優は終電をも忘れる程でした。それほど彼女の歌声は優にとって衝撃でした。
新しい道へと
ネタバレです。復活したヘッジホッグスのステージに大きな差を感じながらも、オーディションに挑戦して先を目指そうとする優達でした。そこで出会った圧倒的な存在を持つ女性と優は出会います。
彼女と時間を忘れる程音楽について話します。その女性の名は碧井風夏。彼女もバンドをやっていて電光リベリオンへの参加をします。優は「二人目の風夏は僕のライバルか」と呟きます。
そして優達は電光リベリオンへの参加を決め予選を勝ち抜くために馴染みのライブハウスへと向かいます。そこで目にしたのはルパードというバンドでした。そのライブパフォーマンスに圧倒されます。
そして失くした仲間を歌った曲に共感を覚えた優は楽屋に挨拶に行きますがボーカルの赤城悠河の売れる為には嘘の曲でも歌うという姿勢に優は違和感を覚え、敵対する態度をとります。
収拾がつかない控室の様子を見て店長はルパードと優達との対バン勝負(交互に演奏してバンドの優劣をつける)を提案し、二組のバンドはそれを承諾します。そんな時優の家の前に小雪が現れ引退する事を伝えます。
理由は「売れる曲だけを作り続けるなんて無理だから」という事でした。そして小雪の歌に感動した風夏の事を出しそれは違うと言いますが、小雪は風夏への焼きもちからか喧嘩別れしてしまいます。
そして対バンの日ルパードは安定したライブで危なげなく終え、優達の番がやってきます。悠河の言葉を思い出し感情に任した優のパフォーマンスのお蔭でライブは滅茶苦茶になります。そしてその事にバンドのメンバーから指摘され最後の曲で圧倒的なパフォーマンスを見せます。電光リベリオンまで課題は山積みですが前向きに走り出します。
感想
新たな話へと向かっていきます。風夏の死からバンドの存続も危ぶまれましたが、優の強い気持ちが新しい道が開けています。初めの方のラブコメ中心かと思いきや本格的にバンド漫画へと変化していきます。ライバルバンド「ルパード」や目標バンド「ヘッジホッグス」もキャラ設定もしっかりしていて、優達の立ち位置がはっきりしてきます。
もちろん簡単に成功へとはいきません。失敗ともいえるパフォーマンスもありその後に大逆転となるような展開が用意されています。ライバルがどんどん強くなりそれに応じて劇的な展開が用意されるといった流れになっています。
そして今回の目玉は小雪の引退と新しい風夏、藍井風夏の登場によって小雪・新しい風夏そして沙羅といった感情の流れが、バンドのサクセスストーリーにそって展開が動いていきそうです。
この巻の最後に二人の風夏の隠されたストーリーが掲載されていますがこの話も興味深く読んでいくと違った楽しみ方が出来そうです。
次巻では電光リベリオン編へとなりそうです。今度の困難はどうやって乗り越えるでしょうか。
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