美しい母、超イケメンの双子の兄のなかで、ごく平凡な娘静。しかし、兄のどちらかが、血の繋がりのない養子だということが発覚します。静を溺愛してきた兄、烈と哲は、静への愛から養子はきっと自分だとそれぞれ思い込むのです。
ふたりと兄妹の関係で居たい静にとって、養子という事実はとても辛いものでした。
「そんなんじゃねえよ」2巻のあらすじ
幼いころは、自分だけ家族の誰にも似ていないことから、自分が養子だと思い込んでいた静。母や兄らに気をつかい、何があっても笑顔を絶やさない子供でした。
静に敵意をみせる山路に対し、哲は子供時代のことを話し、静の人を守ろうとする才能は天然だと言います。
だから好きにならない理由は無いときっぱり言うのでした。
体育の時間、先生に怒られそうになった山路。みんなが困っているのを見て、静は自然に山路を助けます。いつもひどい態度をとっていたのに自分を助けてくれた静に、哲の言葉を思い出した山路なのでした。
「そんなんじゃねえよ」2巻のネタバレ
クラスメイトから合コンに誘われた静。もちろん兄たちは猛反対しますが、母の涼子だけは賛成し、いい男を見つけて来いと送り出すのでした。
しかし、合コン現場を探し当て乱入してきた烈と哲に、男たちは「兄妹でベタベタしすぎてキモい」と言うのです。その言葉に激しく胸を突かれた静。
しかし、烈と哲は、実の兄妹であろうが養子であろうが、自分こそが静を男として幸せにするのだと改めて思うのでした。
クラス委員になった静。しかし、協力的でない生徒数人は、話し合いに参加せず帰ろうとします。慌てて後を追った静ですが、兄妹の容姿の違いから静の悪口を話しているのが聞こえてきてしまいます。
悔しくて泣きそうになるのをこらえ、笑顔で戻るように伝える静。しかしそのクラスメイトたちは、泣きもしない静に、泣いたほうがよほど可愛げがあると言うのでした。
張り詰めた気持ちの中帰宅すると、烈と哲の我儘三昧に珍しく頭に血が上った静。遂に爆発し、言いたいことをいい怒りまくってしまった静に、哲はそれでいいのだと優しく言います。
涙を流す場所が近くにあったことに安堵する静なのでした。
偶然知り合った仁村という男は、事あるごとに静の前に現れます。しかし、母の涼子に想いを抱く仁村は、娘というだけで興味を持ち近付いてきたのでした。烈と哲の監視の元、仁村はどう動いていくのでしょう。
感想
兄妹の関係からはみ出したくない静ですが、誰かがこの二人に近づくことも嫌なようです。クラスの女子が哲を好きなことを知って心穏やかではないようですが、自分なりに前へ進もうとしているようですね。
突然現れた仁村という男。まさか仁村が涼子を慕っていることなど知るはずもなく、自分に笑顔で接してくれる仁村には、悪い感情は持っていないようです。
烈と哲に溺愛され、守られてきた静ですが、すこしずつ自分の足で歩もうとしているのがわかりますね。
烈と哲、どちらも大好きで、しかしどちらも選ぶこともできない静は、あえて他の男性に目を向けようと努力し始めたようです。そんな静に、兄たちはどう接していくのでしょう。今後の展開が楽しみです。
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