超イケメン二卵性双生児の兄に溺愛される妹、静。静は至って平凡な高校生です。
しかし、学校のアイドルである兄たちに完全ガードされ、とても彼氏などできる状態ではありません。
友達が楽しそうに彼氏の話題で盛り上がっているのを横目に、静は日々兄たちの監視下に置かれているのでした。
「そんなんじゃねえよ」1巻のあらすじ
青春真っ盛りの高校生、彼氏がいれば勝ち組、いなければ負け組、そんな意識の中で静は兄たちのガードが固すぎて、男の子は誰一人寄ってきてくれません。たまに声をかけられようものなら、即座に兄たちが駆け付け、その男を蹴散らす有様です。
双子の兄、烈と哲にあまりにも似ていない静。幼いころ母が突然妹だと言って連れてきた静のことを、烈と哲は血のつながりは無いだろうと憶測します。しかし、そんなふたりの会話を偶然聞いてしまった静のクラスメイト小原は、その話を静に伝えるのでした。
不安に思う静に、母の涼子は母子手帳を見せ、れっきとした自分の子であることを証明してくれます。安心した静でしたが、烈と哲は違和感を覚えるのでした。
「そんなんじゃねえよ」1巻のネタバレ
ある日、母から父の形見のリングを貰った静。シルバーで可愛らしいリングですが、台座が壊れやすくなっていると聞き、大事にしようと思う静です。
静は、哲のクラスメイトの鈴木から交際を申し込まれます。しかし、溺愛する妹が、どこにでもいそうな平凡を絵に描いたタイプの鈴木と付き合うことに大反対する烈と哲。本当の妹かどうかも疑問に思っているふたりの静への愛情は、兄妹愛を超えたものだったのです。
幼いころから大事に大事にしてきた妹を、他の男の手に渡すことだけはできないと思っているのです。
静も、超イケメンと暮らしてきているだけに、誰を見ても物足りなく感じてしまいます。鈴木との付き合いにストレスを感じ、別れを切り出した静に対し激怒した鈴木は、形見の指輪を壊してしまいます。
それでも誰を責めることもなく、笑顔で吹っ切る静に、哲は妹でも妹でなくてもずっとそばに居ようと誓うのでした。
列と哲は、母が何か隠しているであろうことを確かめようとします。テストで1位になったらという約束に、全教科1位を取ってきた哲。しかし、そこで語られたのは、烈か哲のどちらかが養子だという驚くべき事実だったのです。
感想
兄妹愛に溢れた、というのとはいささか違いますが、烈と哲が向ける静への愛情は激しいものですね。登下校や休み時間も見張り、寄ってくる男はすべて蹴散らし、まるでお姫様を守るナイトのようです。
はじめは静が養子なのではないかと思っていた烈と哲にですが、自分たちのうちのどちらかが養子と知らされ、動揺は隠しきれないようですね。
しかし、血の繋がりがなければ、堂々と静を愛することができると思うと複雑なようです。静にとっては、二人とも大事な兄に違いはなく、きっと知りたくなかった事実だったのでしょうね。
果たして、血の繋がった兄はどちらなのか、静は今後どちらかを選ぶことになるのか、それとも別々の人生を選択するのか。物語は始まったばかりです。
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